数学とクイズでくつろいで数学の部屋どこよりも遅い!センター試験数学 解説情報関係基礎 第2問 解説

どこよりも遅い!情報関連基礎第2問 解説

最終更新日2010年8月3日

第2問は受注情報から検索することを取り上げている。受注情報は表1のように番号、受注先、商品、個数、受注日から構成されている。

表1
番号受注先商品個数受注日
1

2

3

4

5

6
A

C

A

A

B

B
X

Y

X

Y

Y

Z

10

1

5

20

5

2

4/26

4/26

4/27

5/7

5/8

5/9

受注先はA,B,Cのいずれかであり、商品はX,Y,Zのいずれかである。また受注日はすべて同一年である。

 検索をする際には以下のような検索式を使う。

また OR(AND( 検索式1 , 検索式2 ), NOT( 検索式3 )) のように AND, OR, NOT を組み合わせた検索式を使うこともできる。

 問1.

a. 受注日が4月26日の受注情報を検索する検索式は「受注日= 4/26」(解答群の3.)となる。

b. 商品Yについて、受注先がC以外の受注情報を検索する場合、「商品=Y」、「NOT ( 受注先=C ) 」の2つの条件を満たすため検索式は「AND ( NOT ( 受注先=C ), 商品=Y) 」(順に解答群の0,2,9)となる。

c. 一般に検索式「NOT ( AND ( 検索式1, 検索式2))」は「OR ( NOT( 検索式1) , NOT( 検索式2))」と同じ検索結果を得ることができる。

「NOT (個数≧ 5)」 は「個数< 5」と同じ検索結果になる。
「NOT (個数≦ 10)」 は「個数> 10」と同じ検索結果になる。

以上から検索式「NOT ( AND ( 個数≧ 5, 個数≦ 10))」と同じ検索結果を得るためには 「OR ( 個数< 5 , 個数> 10)」(順に解答群の5,4)としてもよい。

d. 表1に関して番号1,3の受注先と受注日を調べると

番号1:受注先=A、受注日= 4/26(< 5/7)
番号3:受注先=A、受注日= 4/27(< 5/7)

2つは「受注先=A」「受注日< 5/7」という2つの条件を満たしている。そのほかの番号についてはこの2つを満たしていない。よって、番号1,3の受注番号が表示される検索式は「AND( 受注先=A、受注日< 5/7)」(順に解答群の0,5)となる。

 問2.以下の受注情報一覧(表2)について検索を行う。

表2
番号受注先商品個数受注日
1

2

3

4

5

6
[ケ]

B

C

[サ]

B

B
X

[コ]

Z

X

[シ]

Y

20

15

3

30

5

12

5/11

5/12

5/13

5/14

5/15

5/19

 この表に対して、以下の検索式Pおよび検索式Qで検索を行った。

検索式P  AND ( 受注先=B,NOT ( OR ( 商品=Y、商品=Z )))
検索式Q  AND ( NOT ( 受注先=C) ,OR ( 商品=Z、受注日≦ 5/14 ))

検索の結果は以下の通りであった。

 検索式Pにおいて「NOT ( OR ( 商品=Y、商品=Z ))」は「商品=X」と同じ検索結果になる。つまり検索式Pは「AND ( 受注先=B,商品=X)」と同じ検索結果になる。

 表2を検索式Pで検索した結果、番号1,2が表示されたため、1,2の受注先はB、商品はXである。よって[ケ]=B、[コ]=X(順に解答群の1,3)となる。

 検索式Qに関して受注情報の番号4,5の内容と照合してみる。

番号受注先商品受注日NOT ( 受注先=C)商品=Z受注日≦ 5/14
[サ]5/14×
[シ]5/15×

 番号4が検索式Qで検索されるためには「NOT ( 受注先=C)」の条件を満たさなければいけない。このため[サ]はAまたはBが入る。
 [サ]=Bならば、受注先がB,商品がXであるため検索式Pの条件に当てはまる。そのため検索式Pで番号4が表示されなければいけない。実際は表示されていないため、[サ]=Bとはならない。よって[サ]=A(解答群の

 番号5が検索式Qで検索されるためには「商品=Z」「受注日≦ 5/14」のいずれかの条件を満たさなければいけない。「受注日≦ 5/14」の条件は満たしていないため、もう一つの「商品=Z」を満たしている。よって[シ]=Z(解答群の)となる。

 問3.新たな受注情報一覧(表3)に対して検索を行う。

表3
番号受注先商品個数受注日
1

2

3
(a)

A

(b)
X

X

(c)

10

12

30

5/20

5/21

5/22

以下の検索式Rと検索式Sで検索した結果をもとに考えられる (a), (b), (c) の組み合わせを考える。

検索式R  AND ( 受注先=A,商品=X)
検索式S  AND ( 受注先=B ,NOT ( 商品=Y))

 まず、2つの検索式の条件を満たす受注先と商品の組み合わせを調べる。

表3
ABC
X
Y
Z

斜線の箇所はR,Sのどちらとも条件を満たさないことを表す。

 検索の結果、表示された受注情報の件数が検索式Rでは2件、検索式Sでは1件だった事例を考える。番号2は検索式Rの条件を満たすため、残りの番号1,3について一方が検索式Rを満たし、もう一方が検索式Sを満たさなければいけない。

以上のことから、(a), (b), (c) の組み合わせの総数は 2+1+0 = 3 通りとなる。

 次に検索をした結果、表示された受注情報の件数が検索式Rでは2件、検索式Sでは0件だった事例を考える。先ほどと同じく番号2は検索式Rの条件を満たすため、残りの番号1,3について一方が検索式Rを満たし、もう一方はどちらの検索式の条件を満たしていない。

以上のことから、この場合の (a), (b), (c) の組み合わせの総数は 6+0+1 = 7 通りとなる。


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