どこよりも遅い!情報関連基礎第4問 解説
最終更新日2010年8月31日
第4問は表計算ソフトを使い、学校内の建物への段差等の距離からスロープの設置 が可能か否かを調べる。ここでは以下の3種類のスロープについて、設置のための条件を満たすか考える。
校内の主な段差について、段の高さや段差周辺のスペースを計測し表1の距離計算表に入力した(C2〜G4)
スロープに必要な距離 = 勾配の逆数 × 段の高さ
という計算式で求めることができる。更に踊場のスぺースも必要であるため、スロープ設置に必要な距離 = 勾配の逆数 × 段の高さ + 1.5
となる。このことからC5番地に入力する計算式は「B5 * C2 + 1.5」となる。この計算式を D5〜G5,C6〜G6 に複写しても表に対応した値を出力させるようにしなければいけない。B5 は横方向の複写には依存せず、縦方向の複写には依存するため B に $ をつけなければいけない。一方 C2 は横方向の複写のみに依存するため 2 に $ をつけなければいけない。このことから複写で正しい値を出力させるには
$B5 + C$2 +1.5 (順に解答群の2.1.6.が入る)
を入力する。平行スロープの設置に必要な距離はスロープの距離と上端、下端の踊場の距離1.5mずつが必要であるため「直進スロープ設置に必要な距離+1.5」により求めることができる。C7には C5 + 1.5 を入力すれば良いが、D7〜G7に複写させる際、横方向に依存させなければいけないため、解答群の中では「C5」が適している。よってC7には C5 + 1.5 (順に解答群の4.6.) が適している。
問2.
表1の結果を元に、各段差で3種類のスロープが設置できるかを検討することにした。
まず勾配1/12の直進スロープ設置には以下の条件を満たさなければいけない。
IF ( AND ( C3 >= C5, C4 >= 1.5 ) , "設置可" , "" )
(順に解答群の0.0.2.) となる。勾配1/8の直進スロープの設置には上の2つの条件に「段の高さが 0.16m 以下」 という条件が追加される。 これらの条件を満たされるとき "設置可" の表示をする。これらの条件を式で表すと「i ≧ l,j ≧ 1.5,h ≦ 0.16」 となるが、1/8の直進スロープであるため l は表1のC6〜G6に対応する。一方 h はC2〜G2に対応するため、C9番地に入力する計算式は
IF ( AND ( C2 <= 0.16, C3 >= C6, C4 >= 1.5 ) , "設置可" , "" )
(解答群の2.) となる。勾配1/12の平行スロープ設置には以下の条件を満たさなければいけない。
IF ( AND ( C3 >= 1.5, C4 >= C7 ) , "設置可" , "" )
(順に解答群の0.8.) となる。
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問3.
勾配1/12の直進スロープ、勾配1/8の直進スロープ、勾配1/12の平行スロープ
と表示の優先順をつけて行う。距離計算表のC8〜G10の結果で、各列の一番上に "設置可" がある行と同じ行の A8〜A10の表示を設置早見表に表示する。このことから、設置早見表のB2番地には
PICKUP( 距離計算表!C8 〜 C10, "設置可", 距離計算表!A8 〜 A10 )
を入力すればよい。これをC2〜F2に複写させるためには「距離計算表!C8 〜 C10」は横の移動に依存するが「距離計算表!A8 〜 A10」は横の移動に依存しないため A の前に $ をつけなければいけない。よって入力する計算式はPICKUP( 距離計算表!C8 〜 C10, "設置可", 距離計算表!$A8 〜 $A10 )
(順に解答群の2.1.) となる。これより
[セ](D2番地)には勾配1/12の直進スロープ(解答群の1.)
[ソ](E2番地)には "設置可" がないため エラー(解答群の4.)
[タ](F2番地)には勾配1/12の平行スロープ(解答群の3.)
が表示される。
表3で "エラー" が表示されるとき、いずれのスロープも設置できない。この場合は "代替案要検討" と表示することにする。"エラー" が表示されるのは距離計算表のC8〜C10の中に "設置可" が1個も表示されない状態である。この条件は
COUNTIF( 距離計算表!C8 〜 C10, "設置可" ) = 0
であるため、表3のB2番地の計算式を次のように修正し、C2〜F2に複写する。
IF( COUNTIF( 距離計算表!C8 〜 C10, "設置可" ) = 0, "代替案用検討" ,
PICKUP( 距離計算表!C8 〜 C10, "設置可", 距離計算表!$A8 〜 $A10 )
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