数学とクイズでくつろいで数学の部屋どこよりも遅い!センター試験数学 解説情報関係基礎 第4問 解説

どこよりも遅い!情報関係基礎 第4問 解説

最終更新日2011年6月1日

第4問

 表計算ソフトウェアを使用して、比例代表制による選挙の選出をシュミレーションする。比例代表制では、有権者が政党名を投票し、政党ごとの得票数により各党に議席を配分する。ここでは議席の定数を13として考える。

 問1.
  過去の得票結果をワークシート得票結果に示す。

ワークシート得票結果
 ABCDEFG
1
い党ろ党は党に党ほ党へ党
2得票数47651427022540738017535211937259338

この表をもとにワークシート得票割合にもとづく議席配分を作成する。 得票割合とは

得票割合=得票数/(すべての政党の得票数の合計)

により求められる。得票数の合計 = SUM(B2 〜 G2) であるため、B3 番地には

B2 / SUM(B2 〜 G2)

を入力すればよい。しかし、C3 〜 G3 に複写するには上の式のセル範囲「B2 〜 G2」の列を固定する必要がある。そのため B3 番地に入力すべき式は

B2 / SUM($B2 〜 $G2)

となる。

 配分数は

配分数=得票割合×13(議席の定数)

により求められるため、B4 番地には B3*13 を入力すればよい。この式をセル範囲 C4 〜 G4 に複写する際には「B3」の列を固定する必要はないため、「B」に「$」をつけず B3*13 の状態でよい。

 以上の式を入力し計算結果を出力すると以下の通りになる。

ワークシート得票結果にもとづく議席配分
 ABCDEFG
1
い党ろ党は党に党ほ党へ党
2得票数47651427022540738017535211937259338
3得票割合0.3160.1790.2700.1160.0790.039
4配分数4.112.333.511.511.030.51

配分数を元に合計配分数を計算する。 いずれの場合でも定数の13にはならない。

問1の解答
空欄
解答0413


問2.
 比例代表制の議席を配分を決める方法としてドント式がある。ドント式では以下の手順で議席の配分を行う。

 ワークシート得票結果をもとに各党の得票数を整数で割った値を計算するワークシート票計算表を作成する。ここでは得票数を割る数を 5 までとした。
 B2 〜 G2 に得票数、A3 〜 A7 に割る数を 1 から順に 5 まで入力する。B3 〜 G7 には各党の得票数を整数で割った商を表示する。

 B3 番地には B2/A3 を入力すればよい。しかし、セル範囲 C3 〜 G3, B4 〜 G7 に複写するためには「B2」は列を「A3」は行を固定しなければならない。このため、B3番地に B$2/$A3と入力して C3 〜 G3, B4 〜 G7 に複写する。

ワークシート票計算表
 ABCDEFG
1
い党ろ党は党に党ほ党へ党
2得票数47651427022540738017535211937259338
31476514.00270225.00407380.00175352.00119372.0059338.00
42238257.00135112.50203690.0087676.0059686.0029669.00
53158838.0090075.00135793.3358450.6739790.6719779.33
64119128.5067556.25101845.0043838.0029843.0014834.50
7595302.8054045.0081476.0035070.4023874.4011867.60

 次にセル範囲の値を順位づけ、その順位を表示するワークシート商順位表を作成する。表の A2 番地には

RANK(票計算表!B3, 票計算表!B3〜G7)

を入力すれば結果が出力される。これをセル範囲 B2 〜 F2, A3 〜 F6 に複写するためには「B3〜G7」 のセル範囲を固定しなければならない。このことから A2 番地に

RANK(票計算表!B3, 票計算表!$B$3〜$G$7)

と入力して C3 〜 G3, B4 〜 G7 に複写する。

ワークシート商順位表
ABCDEF
1い党ろ党は党に党ほ党へ党
213261019
3495151826
47148202328
5111712222529
6132116242730

 当選者を示すワークシート当選表を作成する。ワークシート商順位表で 1 から 13 が当選となるため、当選者には“当選”を表示し、それ以外は空白とする。
 表の A2 番地には

IF(商順位表!A2 <= 13, "当選", "")

を入力すればよい。さらにセル範囲 B2 〜 F2, A3 〜 F6 に複写させるため、上の式の「A2」に列の固定をする必要はない。

ワークシート当選表

ABCDEF
1い党ろ党は党に党ほ党へ党
2当選当選当選当選当選
3当選当選当選


4当選
当選


5当選
当選


6当選




問2の解答
空欄
解答520625


問3.
 下のワークシート候補者名簿は、各党の順位づけられた候補者名簿を一つにまとめた表である。

ワークシート候補者名簿
 ABCDEFG
1順位い党ろ党は党に党ほ党へ党
21AFKPTX
32BGLQUY
43CHMRVZ
54DINSW
65EJO


ワークシート商順位表
ABCDEF
1い党ろ党は党に党ほ党へ党
213261019
3495151826
47148202328
5111712222529
6132116242730
ワークシート当選表

ABCDEF
1い党ろ党は党に党ほ党へ党
2当選当選当選当選当選
3当選当選当選


4当選
当選


5当選
当選


6当選




この表とワークシート商順位表、ワークシート当選表の3つの表を使い、各党の当選者数と候補者名を表示するワークシート当選者一覧を作成する。

ワークシート当選者一覧

ABCDEFG
1
い党ろ党は党に党ほ党へ党
2当選者数524110
31A




42

K


53
F



64B




75

L


86


P

97C




108

M


119
G



1210



T
1311D




1412

N


1513E




 当選者一覧のセル範囲 A3 〜 A15 に順位の 1 〜 13 を入力、B1 〜 G1 に各党名を入力し、各順位で当選した候補者を所属党の列に表示する。
 最初に各党の当選者数を B2 〜 G2 に表示させる。B2 番地には、い党の当選者数を表示させるため、ワークシート当選表の A2 〜 A6 で "当選" と表示されている数を求めればよい。このため、

COUNTIF(当選表!A2 〜 A6, "当選")

を入力する。この式は C2 〜 G2 に複写するため、「A2 〜 A6」の「A」は固定させない。

 次に各順位をどの党が獲得したかを知る方法を考える。たとえば、い党が順位1を獲得したかを調べるためには計算式

COUNTIF(商順位表!A2 〜 A6, A3)

を入力し、値が 1 であれば獲得している、0 であれば獲得していないことが分かる。この式を使い、以下の方法で各順位の当選者を表示することができる。  3番目の商順位表と候補者名簿を対応させて、候補者を表示する式は

PICKUP(商順位表!A2 〜 A6, A3, 候補者名簿!B2 〜 B6)

となる。このため B3 番地に入力する式は

IF(COUNTIF(商順位表!A2 〜 A6, A3)=1,
    PICKUP(商順位表!A2 〜 A6, A3, 候補者名簿!B2 〜 B6),"")

となる。この式を C3 〜 G3, B4 〜 G15 に複写させるためには式の中のセル範囲「A2 〜 A6」「B2 〜 B6」は行の移動により変更されてはいけないが、列の移動により変更はされる。そのため2つのセル範囲とも A, B には $ をつけないが、2, 6 には $ をつける。一方「A3」については行の移動により変更はされるが、列の移動によって変更されてはいけないそのため、「A」のみに $ を付ける。
 以上より入力すべき式は

IF(COUNTIF(商順位表!A$2 〜 A$6, $A3)=1,
    PICKUP(商順位表!A$2 〜 A$6, A3, 候補者名簿!B$2 〜 B$6),"")

問3の解答
空欄
解答301514


数学とクイズでくつろいで数学の部屋どこよりも遅い!センター試験数学 解説情報関係基礎 第4問 解説