数学とクイズでくつろいで数学の部屋「コマネチ大学数学科」に挑む「コマネチ大学数学科」に挑む・10月

「コマネチ大学数学科」に挑む・10月

最終更新日2007年10月27日

フジテレビで深夜に放送されている「コマネチ大学数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は一週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。

「コマ大」を見始めた…
「コマ大秋の数学祭り(10/3)」
コマ大プレイバック…「オイラー」
「スイッチングゲーム(10/31)」

ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。


「コマ大」を見始めた…

 私が最初に「コマネチ大学数学科(以降コマ大と略)」を知ったのは本屋で見かけた「コマ大数学科特別集中講座(扶桑社) 」という本でした。第一印象は「面白いことしているな…」 何しろ普段から深夜番組は見ない上に新聞のテレビ欄には「たけし大学」とだけ書かれているから内容など知る由もありませんでした。 たまたま時間があったのでちょっと見てみようと最初に見たのが8月14日放送分の「角度」の問題。

問題:最小の内角の角度が120度の多角形がある。その隣の角度は125度。その次は130度…と隣の角度は5度ずつ増えている。このような多角形は2つあり、一つは9角形である。もう一つは何角形か?
(図を描いたら分かりやすいと思いますが、そこまでできませんでした。ごめんなさい)

「これって、凹多角形でもいいのかな?」…何しろ初めて見て、しかもテレビ番組、そんな難しいのかな??という疑問を持ちながらテレビは着々と進んだ。コマ大チームは実際に角度を測りながら床に多角形を作っていき答えを導いた。 私もマス北野、東大生と同じように計算で解いてみた。2組は多角形の内角の和を使い計算をしていったが、私は相変わらずのひねくれ発想で外角の和を使い計算をしていく。

内角が120度のときの外角は60度。以降内角が5度ずつ増える、ということは外角は5度ずつ減るということ。辺の数をnとすると外角の和は

60+55+…+(60−5(n−1) )=(−5n^2+125n)/2

外角の和はいつでも360度なので

(−5n^2+125n)/2=360

これを解くとn=9、16

「答えは16角形。やはり凹多角形だ…こんなに数学的な解き方なのかな?」とやはり疑問を抱きながら正解を待つ。

マス北野、東大生チームともに「16角形」と解答。 「じゃあ、正解だな」
一方コマ大チームは「15角形」と解答。 「あ、惜しいなあ」
では正解です。

正解…15角形

「!?!?…何が違うの?!?!」 実は計算によって16角形という答えが出るのは間違ってはいなかったのです。しかし、そのときの内角を見ていくと途中に180度が出てきます。ここでの両辺は直線につながるのでここの内角は消えるのです。もちろんコマ大チームも180度の内角は考えていたのですが、直線になっていたのでそこは見落として(?)数えていたのです。物事は作ってみないと分からないものです。

 正解を出せなかったのは悔しかった。そして思う「深夜だと頭が回らない。ビデオに撮って見よう」以降、ビデオに撮り時間のあるときに見て解いていくものの未だ時間内に正解までたどり着けず。ん〜〜〜。もう一つ見て思ったのが「たけしさん、もう60歳だよな。一人でがんばるな…」

とにもかくにも私の奮闘振りをとりあえずはご覧ください。


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10月3日「コマ大秋の数学祭り」

 「秋ということで学園祭風に番組を進めていきたいと思います」…「そうか学園祭か…」高校時代は体育祭と隔年だったため2年生の一回だけ学園祭(文化祭)を経験。大学時代はサークルにも入らず学園祭の「が」の字も経験していない私。何の感慨深さもなく見る。今回は数学の問題が3問出題された。

第1問:下の直角三角形をAを軸に一回転して、さらにBを軸に一回転すると次のどの形になるでしょう。

頭の中で考える。「まずAで一回転させると円錐だよな…」しばらく考えて私が選んだものは5の球体。しかし、マス北野と現役東大生は、コマ大チームはを選択。「間違えたかな…」

正解…5番

ヤッター!!!素直にうれしかった。 先ほど書いたようにAで一回転させると円錐ができます。その底辺は半径2aの円で高さがa。次にBで一回転させると底辺の円が円錐を囲むような形で一回転するため完全な球になる…ということ…分かった?何はともあれ一つ正解。今回は1問ごとに正解者に食べ物のプレゼント付き。第1問はチョコバナナだったが、正解者なしということで戸部アナウンサーが食べる。

第2問:下の三つの穴をすきまなく通り抜けることができる立体を作りなさい。

 これは多湖輝さんの「頭の体操」にあったはず。正方形と円形を十字に組み合わせるような形になる…

こんな感じ

「ん〜〜〜相変わらず絵は下手だ。」テレビでは紙粘土を使って立体を作る。マス北野、東大生組が正解した。ここでのプレゼントは焼きそば。

「これで2連勝。今日は冴えてる〜〜〜」さあ、いよいよ最終問題。

第3問:直径ABの円とAの地点に点Pがある。直径(線分)ABが円に沿って等速で一回転する間に点PもAからBへ等速で移動する。このときの点Pの軌跡を書きなさい。

東大生の木村さんが「受験対策の問題であった」と言っていたが私の印象は「公務員試験の問題で似たようなのがあったたなあ」

 この問題は計算して解いていく。コマ大チームは一人が円の中心、もう一人が点Pとなりタイミングを合わせて移動して軌跡を求める、という方法。炎天下の中二時間かけて答えを導いた…「だからあんなに日に焼けているんだ」 一方私は

「ちょうど半回転のとき、Pは円の中心…」
「1/4回転のとき、Pは円の左上にある…」

以上から私が導いた答えは

要はAと円の中心を半径とする円である。マス北野も同じ答えだった。「詳しい解説も」「…どうすれば良いのだろう」と悩んでいるうちに時間切れ。正解は…

絵が下手でごめんなさい。

不正解…しかし、コマ大チームと東大生チームは正解。最初の2問を正解しながらも最後の問題を間違える結果となった…マス北野以外はたこ焼きをえびせんで挟んだ「たこせん」を食べた。

考えればそうなんだよな…

マス北野が話したように、直線ABが一回転したら点PはBの位置に到達する。だから元の位置に戻ることはないんだよな。

考えればそうなんだよな…Part 2

ある点からのびる直線がその点を中心に回転し、それと同時に中心から別の点がその直線に沿って等速度で移動するときにできる軌道(極座標表現で表すと r=aθ(aが速度))をアルキメデスの螺線と呼んでいる。この問題では点Pが中心から点Bに着くまで(回転の後半部分)の軌道がこのアルキメデスの螺旋になるわけである。そこら辺を考えればきちんとした答えが得られたはずだった。

いずれにせよ少し未練を残す結果となってしまった。それにしても…

チョコバナナっておいしいのかな?


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コマ大プレイバック…「オイラー」

 9月以前に見たコマ大の内容について、ちょこっと話していきたいと思います。9月1日放送のテーマは 「オイラー」でした。オイラーは18世紀に活躍したスイスの数学者。この回ではスイス大使館が彼の生誕を記念して開催した数独大会の模様が放送されました。

数独とは9×9のマス目にすでに置かれている数字を元に空いているマスに数字を書き入れるパズル。 数字を入れる条件は

  1. 入れる数字は1から9。
  2. 縦1列の9マスには1から9までの数字が一つずつ入る。
    (例:下の黄色の列)
  3. 横1列の9マスには1から9までの数字が一つずつ入る。
    (例:下の緑の列)
  4. 太線で区切られている3×3のマスにも1から9までの数字が一つずつ入る。
    (例:下の青の枠)

元は外国で生み出されたものでしたが、日本でニコリという雑誌が「数字は独身に限る」という名で掲載されたのが始まりです。後に数独という名になり現在では 逆輸入のような形で日本から世界に「Sudoku」という名で人気を博しています。書店に行くと数独と並んで ナンバープレイスという名前もありますが、内容は全く変わりません。

以上の話から分かると思いますが…

オイラーは数独と直接的な関係はありません。

 この数独とはオイラーが研究をしたラテン方陣と関係があります。「ラテン方陣」とは上の数独の条件の最初の三つを満たす数字の並びのことで、数字の個数も9に限っていません。そうすると次のようなものが作られます。

上の2つは例としてあげましたが、この2つのラテン方陣にはある関係があります。それぞれの同じマスに入っている数字を並べて2桁の数字を作ります。そうすると11から44までの16個の2桁の数字がちょうど1つずつ作られます。

この2桁の数字をラテン方陣と同じように並べたものをオイラー方陣と呼びます。

 さて話を元に戻します。コマ大の放送では数独大会の模様のあと、大会で出題された問題を出演者(戸部アナや中村先生も)やスタッフの方も一緒になり解いていきました。その問題が上の数独の説明で挙げたものです。私も解こうとしたのですが、一時停止をして問題を書き写そうとすると画像が乱れて数字がよく分かりませんでした。あとで改めて大きく書かれた問題が写ったのでゆっくり書き写し解いたところ約5分で解けました。私の感覚では決して難しくはありません。しかし、初めての人にとっては手間取ることと思います。もし興味を持たれたのであれば、書店で様々な本がありますので買って悩んで楽しんでください。


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「スイッチングゲーム(10/31)」

 三週間も放送がないと忘れてしまいそうです。おまけに日本シリーズの中継があるため延長時間も考慮してビデオを撮らないといけませんでした。

 何はともあれ問題。

  問題:左の図を使い先手・後手が交互にそれぞれ次のようなことを行う。

先手:点線のうち一箇所ずつ線で結ぶ。
後手:点線のうち一箇所ずつ線を切る。

なお、一度線で結んだ箇所を切ることも一度切った箇所を結ぶこともできない。このとき先手がAからBまで結ぶようにするためには最低何手必要でしょう。

ゲームの問題(特にこのようなものはアブストラクトゲームと呼ぶ)…苦手だ。特に分からないところがその後の説明で出てきた。

先手・後手はお互いに最善の方法をとる。(例えば、あと一本で線が結ばれるならば後手は必ずその線を切る、など)

これを考えるのが苦手だ。本当に最善の方法なのか、どうやって分かるのだろうか…

 私の苦悩は置いといて、まず始めに例として簡単の図を使ってタカさんと竹内先生がゲームをする。コマ大数学研究会の挑戦は「武蔵小山商店街」で解答を導いていた。なぜ「武蔵小山」か?それはゲーム、つまり対決といえば武蔵と小次郎だから…ん〜〜少々、いやかなり無理がある。商店街の人たちと上の方法で別の図でゲームをしていく。何だかほのぼのとした内容である。

 では私の苦悩の始まりです。

ここまでは分かったがその後の手をどうすればよいかよく分からない。そんな時マス北野が最短手数を発見。試しに戸部アナとゲームをしてみる。しかし、戸部アナが最善手を打たないという珍プレーが… それを見て「そうか!!」まさにひらめいた。

私が考えた手の流れ

先手:CD間を結ぶ 後手:AC間を切る
先手:もう一つのAC間を結ぶ 後手:BD間を切る
先手:BF間を結ぶ 後手:DF間を切る
先手:DE間を結ぶ 後手:EF間を切る
先手:BE間を結ぶ → 先手の勝ち 手数は9手

 では、各組の解答。先手を各組、後手を竹内先生が担当。
  • コマ大研究会…9手。しかし実際にしてみると9手を越え、しかもAからBまで結ぶことができず。
  • 現役東大生…同じく9手。こちらは実際にしてみて9手で結ぶことができた。
  • マス北野…九手???最初は7手だと思っていたが、間違いに気付き急遽書き換えた。実際にしてみるとこちらも9手で結ぶことができた。
 確かに正解は「9手」私はマス北野の考えを見て考えましたが、一応正解です。その後、この「スイッチングゲーム」に関して「原子にあたるグラフに分解」するという解説をしていましたが、これはおそらく「任意の2点が必ず上の先手後手の方法で結ぶようにできるグラフ」という意味でしょう。

 番組を見て、約20分後…

あ、そうだ!

問題の図の一部をよく見ると…

最初にタカさんと竹内先生がやっていた図なのです。それに気付けばもっと自信を持って「9手」と答えが出せたと思います。


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