「コマ大数学科」に挑む・08年9月
最終更新日2008年10月5日
フジテレビで深夜に放送されている「コマ大数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は二週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。「祝!100回 花の東大生数学祭り・後半(9/4)」 |
「フラッグ(9/11)」 |
「天保からの挑戦(9/18)」 |
「多数決(9/25)」…「コマ大総集編」も少し |
ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。
「祝!100回 花の東大生数学祭り(9/4)」
問題:上下の同じ文字に行き着く ようにアミダクジを作るには最低 何本の横線を加える必要があるでしょう。 |
引けば、B,Cも下にたどり着く。 あとは何とかして…
コマ大は上り棒をアミダクジの縦線 |
問題:図のように三角形に作られたマッチ棒のうち4本を動かして、3分の1の面積の四角形を作りなさい。 |
この問題、知っていました。
図の線で囲まれた三角形は全体の3分の1の面積。ですから全体からこの三角形の2個分を無くせば3分の1の面積になる。 |
順位 | 名前 | 第1問 | 第2問 | 第3問 | 第4問 | 合計点 |
1位 | 生駒尚子 | 80 | 80 | 80 | 100 | 340 |
2位 | 小橋りさ | 70 | 90 | 40 | 90 | 290 |
3位 | 木村美紀 | 90 | 70 | 90 | 0 | 250 |
4位 | 衛藤 樹 | 0 | 100 | 50 | 80 | 230 |
5位 | 伊藤理恵 | 100 | 0 | 60 | 0 | 160 |
6位 | 山田 茜 | 0 | 0 | 100 | 0 | 100 |
7位 | 岡本麻希 | 0 | 0 | 70 | 0 | 70 |
最後の問題。テーマは「100」 …ん?何だか嫌な予感が…
1 2 3 4 5 6 7 8 9 = 100 問題:上の数字の順序のままで、+を3個、−を3個加えて 計算結果が100になるようにしなさい。 |
出た!!小町算!!
(解説:1から9の数字を使って様々な計算式を作る遊びを「小町算」と呼んでいる。ちなみに0から9を使った場合は「大町算」と 呼ばれている。当然私はこのようなことは知っているが解いたことはあまりない)私は何の策も思いつかなかったが、間に入れる「+、−」の記号が3つずつ というところから必ず2桁または3桁の数字が出てくる。そこでまずは100に近い2桁の足し算を探してあとは残りの数字で100に合わせる、という考え方で進めた。
12+89=101
お!これはひょっとしたら解けるかも…
12+3+4+5−6−7+89=100 等式完成!!しかし、+は4個、−は2個… |
12+34+56+6−7+8−9=100 これは6が2つある。 12−3−4−5+6+7+89=102 これは全然違う… |
詳しい解説は省略されたが答えはご覧の通り。
12−3−4+5−6+7+89=100 |
順位 | 名前 | 第1問 | 第2問 | 第3問 | 第4問 | 第5問 | 合計点 |
1位 | 生駒尚子 | 80 | 80 | 80 | 100 | 80 | 420 |
2位 | 衛藤 樹 | 0 | 100 | 50 | 80 | 90 | 320 |
3位 | 小橋りさ | 70 | 90 | 40 | 90 | 0 | 290 |
4位 | 木村美紀 | 90 | 70 | 90 | 0 | 0 | 250 |
5位 | 岡本麻希 | 0 | 0 | 70 | 0 | 100 | 170 |
6位 | 伊藤理恵 | 100 | 0 | 60 | 0 | 0 | 160 |
7位 | 山田 茜 | 0 | 0 | 100 | 0 | 0 | 100 |
無事に100回を迎えたコマ大。次は200回を目標に突き進んで欲しいと願っています。
山田さんの将来に支障が出ないことを願いつつ
数学とクイズでくつろいで<数学の部屋<「コマ大数学科」に挑む<「コマ大数学科」に挑む・08年9月
「フラッグ(9/11)」
問題:1m間隔で13本並んだ旗をどこか1箇所の旗のところに集めたい。 1度に1本の旗しか持てないときに最短の移動距離で集めるためには どの旗に何mの移動距離で集めれば良いでしょう。ただし1番目の旗の場所 をスタート地点とする。 |
あれ?コマ大の挑戦は??
「コマ大の挑戦がない」ということは「私の考える時間が短くなる」ということにもなる…が、コマ大の挑戦はいつも見てしまうので問題を考える時間にさほどの違いはない。そんなことはともかく。問題を考えます。とりあえずは旗の本数が少ないときで考えてみます。
旗が5本並んでいるとき 3番目の旗に集めると…10m 4番目の旗に集めると…11m 2番目の旗に集めると…13m (緑の丸の地点で旗を取って移動。 後の2つの場合の図は省略) |
手前の旗を中央に持っていく…6m、奥の旗を中央に持っていく…12m 中央から同じ距離にある旗2本を中央に集めるときの移動距離は (7番目の旗との距離)×4m これを1mから5mまでの距離で考えると全ての移動距離は 6+12+4×(5+4+3+2+1)=78m |
今回は解答の時間にコマ大の挑戦があった。今回は強力な助っ人が登場。前回「花の東大生祭り」で見事最下位になりコマ大ロケに参加することになった山田茜さん。フジテレビの横の海岸と思われる場所で実際に旗を並べて検証。旗を集めるのはもちろん山田さん。
いつになく厳しいダンカン部長。とりあえずスタート地点に旗を集めた場合を行ったあと山田さんから一言「中央に集めるのが短い距離で済むのでは…」そんなことは全て試してから出ないと分からない!!これがコマ大の理念。かくしてダンカン部長が下した決断は「それはそうかもしれないね」
え?もう終り??
コマ大の検証は早くも終了。山田さんの罰ゲームも終りです。さて肝心の解答はご覧の通り。
コマ大チーム | 7番目に集めて78m |
マス北野・ポヌチーム | 7番目に集めて78m |
東大生チーム | 7番目に集めて78m |
正解…7番目に集めて78m。全員正解!
この後の竹内先生の解説もほとんど数学の授業のような内容だった。
n番目の旗に全ての旗を集める場合を考えるとその移動距離は
2n^2−29n+183 この値が最小になるnを求めると n=29/4 となるが、今の問題では n を整数に限定しているため 29/4 に最も近い整数 n=7 が答えになる。 (詳しい計算は省略。自分で考えてください)ちなみにこの問題で旗を集める場所をを「旗のある場所」に限定しない場合 n=29/4 となるか、というとn番目の旗も移動させる必要があるためその距離も加える必要がある。そうすると結局 n=7 が答えになる…ようです。 |
マス北野の解法: 上の図の矢印に沿って移動する場合、緑の丸の間の移動距離を見ると13m、12m、11m … 1mと出てくることから移動距離は 1+2+3+ … +12+13=78m となる。 |
数学とクイズでくつろいで<数学の部屋<「コマ大数学科」に挑む<「コマ大数学科」に挑む・08年9月
「天保からの挑戦(9/18)」
先日テレビ朝日系列の「Qさま!!」の3時間スペシャルがあった。私はビデオに撮ったのだが、間違えてコマ大のビデオにとってしまい、ここ2、3ヶ月のコマ大を消してしまった。しかし同じビデオに撮っていた「タモリのジャポニカロゴス」の最終回は残ったみたい…それはともかく、今週のコマ大の問題はこちら
問題:正方形の内に斜辺を作り 甲の正方形三個と 乙の正方形一個を入れる。 甲の正方形の一辺の長さが 十センチメートルのとき、 乙正方形の一辺の長さを求めよ。 |
秋といえば「秋…田名物ハタハタ」と2週連続同じオチのコマ大。思わず噴出した自分が悲しい…。今回の問題は11歳の少年が出題した、ということで 理数系を中心に教える進学塾にお邪魔して、小学生の子供達に解いてもらうことにした。小手調べとして100マス計算でコマ大と対決するものの小学生の大勝。肝心の問題はというと、黙々と問題に挑み、答えは出た模様。さて小学生の頭脳はいかに…
今回の東大生チームは小橋さんが旅行で欠席のため、ハロプロが全くしなくなってしまった新ユニット(?)で登場。先日の「東大生数学祭」でトップになった生駒さんと最下位の山田さんのペア。一方のマス北野は相変わらずポヌさんとのペアで問題に挑む。2組とも着々と問題を解き、2組とも解答。しかしマス北野がタッチの差で早かった。そんな時コマ大チームからこんな一言が
これ、答えが書いていない。
小学生は問題に挑んだが途中で解法が分からず、答えが出なかった。そこに早く答えを書いて余裕綽々のマス北野が小学生の答えを見て一言これ、解けてるじゃん
さあ、小学生は解いたのか、解けなかったのか。真実は後ほど。さて、私の解き方ですがとりあえず座標を使って考えるのが確実かな?ということで考えてみました。
t : 10 = 10 : (10+t) となる。これよりt × (10+t) = 10 × 10 ⇒ t^2+10t-100 = 0 と2次方程式が出てくる。この方程式を解くとt=−5√5−5、5√5−5 t は0より大きくなければいけないので 5√5−5 が答えになる。 |
コマ大チーム | 20+x : 10+x = 10+x : 10 200+10x = (10+x)(10+x) | 小学生の答えを丸写し。最後に「2 ぺ」 と謎の文字が… |
マス北野・ポヌチーム | 5(√5−1) | ポヌさんが三角形の相似を使って計算した。 |
東大生チーム | −5+5√5 | マス北野チームと同じく三角形の相似を 使って計算した。 |
正解…5√5−5
解き方はマス北野・東大生両チームが話した内容で問題はない。
20+t : 10+t = 10+t : 10 以下同じように2次方程式を解けば答えが出てくる。 |
今回は答えから「黄金比」を見つけ出したマス北野・ポヌチームにコマ大フィールズ賞が渡った。思えばここしばらくコマ大の挑戦はあまり体力勝負のものが少ない感じがする。
コマ大チームも体力の限界なのでしょうか…
そろそろ「目分量」問題が来るかもしれませんね。
数学とクイズでくつろいで<数学の部屋<「コマ大数学科」に挑む<「コマ大数学科」に挑む・08年9月
「多数決(9/25)」
問題:100人の海賊が100枚の金貨を山分けすることとなった。以下の規則にしたがって100人で一番極悪な海賊が最も多く自分に金貨をもらえるためにはどのような分配法をとればよいか。 規則:提案した分配法について100人全員で多数決をとる。賛成が半数に満たない場合は提案者が海に投げ飛ばされ、次に極悪な海賊が新たな分配法を提案する。これを賛成が過半数になるまで行う。 |
私の好調ぶりは先週で終了のようです。
頭の中にひらめきも何も浮かばなかった。解説の竹内先生によると「論理学」の問題とのこと。何となく頭の中に浮かんだ答えがあるが、ん〜〜〜。「秋田の人はハタハタ」と3週連続の「秋田ハタハタ」のオチを持ってきたコマ大。ハタハタを贈ってきて欲しいという魂胆でもあるんでしょうか。それはともかく、今回は「海賊」の問題ということで5人の海賊になって100枚の金貨の分配に挑戦することになった。いつものコマ大4人におなじみDrコバ(ダンカン部長の行きつけの歯医者、小林さん)の5人で挑戦。小林先生、本業は大丈夫なのでしょうか。各自思い思いの分配法で多数決をとる。
1番手:ダンカン部長 | 100枚独り占め | 部長以外全員反対 ⇒ 海に投げ出される。 |
2番手:〆さばアタル | 2人で50枚ずつ | 半数は賛成だが最も多くの金貨を手に したわけではない ⇒ 海に投げ出される。 |
3番手:アル北郷 | 1枚を残り2人に投げ渡した隙に 残りを独り占めして逃げる | 多数決の真意は分からないがとりあえず 海…ではなく砂浜に投げ出される。 |
4番手:Drコバ | 100枚独り占め | 賛成は一人だが半数になるため この分配法で成立。 |
では問題に挑んでみます。とりあえず一番極悪な海賊は「海に投げ出されたくない」ということですから、そのためには「自分を含め半数が賛成する」ことが必要。そこで思いついたのは
50人に2枚ずつ分配する
という分配法。しかし確かに賛成するかもしれませんが枚数は少ない。かと言って49人に1枚ずつ、残りを自分に分配する
という方法だと金貨の枚数は多いが半数が賛成するかどうか…これ以上の考えも思いつかないので最初の「50人で2枚ずつ」を答えにした。マス北野、東大生の様子を見ると紙に「0,1,0,1…」と書かれてあった。はて?(なんでここで気が付かなかったのでしょうか、このときは)各組の答えはご覧の通り。
コマ大チーム | 最後の2人で 一人が100枚独り占め | 検証の結果。 |
マス北野・ポヌチーム | 自分は51枚 残り49枚は1枚ずつ | 残りの49枚は1人おきに分ける。 (3番目、5番目…99番目に分ける) |
東大生チーム | 自分は51枚 残り49枚は1枚ずつ | 残りの49枚の分配法は断定されていない。 |
正解…マス北野チームの分配法!
私も一応「51枚」の考え方はありましたが、それで半数が賛成するかどうかが分かりませんでした。それは適切な分配法で賛成を取れるそうです。
コマ大チームのように5人で山分けする場合で考えます。
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今回は東大生チームも同じ答えだったが、論理の部分で差があったということで3週連続でマス北野チームにコマ大フィールズ賞が渡った。海賊の山分けにも論理力が必要なのでしょうか。それだけの論理力があれば
海賊はやっていないでしょう。
それを言ったら元も子もないかな?この次の週に「コマ大総集編」が放送されました。内容はコマ大の挑戦の数々、東大生の舞台裏(木村さん撮影)、マス北野の閃き集などでした。深夜とは言え人気のある(はずの)この番組の瞬間最高視聴率ベスト3というのもありました。
3位 | 虫食い算 | 5.5% | コマ大が東京を移動しながら最後に自分達で解く場面 |
2位 | おしどり問題 | 5.9% | 中村先生の解説 |
1位 | 数学W杯スペシャル | 6.2% | エミー賞発表の瞬間、泣き崩れる牧ディレクターの場面 |
そのほか特に書く内容はなかったのでこの回はこれでおしまいです。ごめんなさいね。続きはありますので楽しんでください。