数学とクイズでくつろいで数学の部屋「コマ大数学科」に挑む「コマ大数学科」に挑む・08年11月

「コマ大数学科」に挑む・08年11月

最終更新日2008年12月14日

フジテレビで深夜に放送されている「コマ大数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は二週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。

「橋ゲーム(11/6)」
「億(11/13)」
「31(11/20)」
「11角形(11/27)」

ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。


「橋ゲーム(11/6)」

 視聴者から「コマ大を放送100回で満足せず、200回、300回と続けて欲しい」という言葉が寄せられた、という話で始まったコマ大。確かにその通りです。深夜の放送とはいえ、数学を題材にした番組は珍しいですし、何よりも

私のホームページのためにも続けて欲しいです。

問題:図の様に並んだ点を交互に結んで次のようなゲームをする。

先手は黒の丸同士を縦か横に結び上から下に先につなげれば勝ち。
後手は白の丸同士を縦か横に結び左から右に先につなげれば勝ち。

このゲームの必勝法を見つけなさい。

 竹内先生が「以前出題した『スイッチングゲーム』に似た問題」と話していた。私も同じ問題を思い出した。そして思う…

この手の問題は苦手だ

 「アキレスとカメ」ならぬ「アキナスとヨメ」と時事ネタ・時節ネタのダブル攻撃(?)を持ってきたコマ大。今回の問題攻略のために隅田川の水上バスに乗り、橋の見学をしながら攻略法を考えていく。「平成教育学院」のAD高橋さん、元フジテレビのAD(旧姓)橋本さん、そしておなじみ歯医者の小林先生、と橋つながりの3人と問題のゲームをする…なぜ小林先生が「橋」つながり?と思ったら、歯の治療で「ブリッジ(橋)」というものが使われるから、という理由。ま、そんなこじ付けはともかく、この3人とコマ大との橋ゲーム対決は見事コマ大チームの3連勝となった。これはひょっとしたらひょっとするかも…

 今回東大生は「悩殺シスターズ」の生駒さんが短期留学のためお休み。そのため小橋・山田のコンビで問題に挑む…しかし解いている様子を見ると「挑む」というよりか「楽しんでいる」に近い。果たして必勝法は見つかったか。
 マス北野・ポヌ組も早速必勝法を見つけた様子。しかし対戦したところポヌさんの見落としで失敗。さあ、3組の必勝法は見つかったか…

あっ、私のことを書き忘れていた。

 私もこの手の問題は苦手だ、と書いたもののちょっとひらめいたものがあった。「先手が中心を結べば先手の勝ち」かも…問題のゲームの盤面は大きかったので少し小さい盤面で試したところこれで勝てる。

左の図では緑でつないだ組の一方を後手が結んだときもう一方を先手が結べば、必ず先手は勝つ。

右の図では番号の順に線を引いたとき、先手が緑の印のどちらかを結べば勝つ。

しかし中央を結んだあとの線の引き方が分からない。あいまいだけど考えたのは「相手の引いた線の両端を留めるように線を引く」という方法。これ以上の考えは浮かばなかった。

 今回は解答の際に竹内先生との対戦が行われた。

コマ大チーム対戦結果は先手でコマ大の勝ち初手で四隅の中から一つを結ぶ。
以降は壁を作り後手の道を阻むように引く
という戦法を考えた。
マス北野・
ポヌチーム
対戦結果は先手でマス北野組
の勝ち
初手で四隅の中から一つを結ぶ。
途中で「待った」があったが後手が縦なら横
横なら縦という引き方で勝ち、とのこと。
東大生チーム対戦結果は先手で竹内先生の勝ち他の2組と同じように四隅から結ぶ方法を考え
たが、なぜか真ん中から線を引き始める方法を
考えた。

 シャッフルコンビの東大生チームは奇襲攻撃を仕掛けたが失敗。はたして必勝法はどのようなものなのでしょうか。

先手が四隅のうち一つの縦線を結ぶ。これで先手の勝ちが決まる。
図のように残りの線を引く場所を2個ずつの組に分ける。後手が線を 引いた後、先手は後手の引いた場所の入る組のもう一方の場所に線を引く。 これを続ければ必ず先手が勝つ。

 今回は解説で話した必勝法を考えたチームはいなかったが「後手の線を止める」という戦法を考えた、ということで大金星、コマ大チームにコマ大フィールズ賞が渡った。

 今回は対戦の時間が長かったためか、解説の時間はあまり長くはなかった。そのため、なぜ上の戦法で必ず勝てるか、ということまでは分からなかった。「ガスコン研究所」でも解説をしているが、こちらでも別の視点から解説の必勝法を考えてみた。

  • 左の図の線で囲まれた枠は問題の盤面より一回り小さい盤面と見ることができる。この枠内で必勝法を使うと先手が枠内の下から上のいずれかの点までつなげることができる。そのあと後手が枠のすぐ上に壁を作り阻止することを考えれば枠内の下の点のいずれかは右上の点までつなげることができる。
  • その後も後手が先手の勝ちを阻止する手を打つと、中央の図のようになる。その後も必勝法の線の引き方を進めると先手の上からの線は「下までつなげて勝ち」または「緑の丸のいずれかとつながる」ことになる。
  • 緑の丸のうち、上と下の丸とつながったときは先手の勝ちになることがすぐに分かる。問題は中央の丸とつながったとき。このときは右の図の枠内について全ての線の引き方を考えると必ず先手がつなげられることが分かる(ちょっとわかりにくいと思いますが、この枠内は問題の盤面より更に小さい盤面と見ることができる)

 えっ?どうして左の図の枠内で必勝法を使うと下から上までつなげられるか?それは左下にもう一回り小さい盤面を作って…と順々に考えれば分かります(数学で言うところの「帰納法」に当たります)わかりにくい、と思われた人は実際に線を引いていくと理解できると思います。なおご注意ですが、 

先手、後手を間違えないように

そんな間違いをするのは私だけかな…


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「億(11/13)」

 「億千万、億千万、ジャパ〜〜ン」と戸部アナの投げやりなコメントで始まったコマ大。よく考えるとこの曲(郷ひろみ「2億4千万の瞳」)は1984年リリース。ということは東大生の面々はこの曲を知らないかも(木村さんはギリギリ?)信じられな〜〜い

問題:1から1億までの数字を書いたときに現れる数字の全ての和を求めなさい。

ま〜〜、超シンプルな問題。

 おそらく今期(今年4月以降)最もシンプルな問題じゃないでしょうか。普通に1から1億まで足すのであれば「n(n+1)/2」という公式を使えばすぐに出ますが、この問題は「現れる数字の和」を求める。つまり

…+111213+…ではなく
…+(1+1)+(1+2)+(1+3)+…と足していく

私はある程度ひらめいたものがあった。その話は後ほど。

 コマ大の挑戦は「シンプルな問題にはシンプルな解き方」ということで

実際に足す!

ある部屋に張り巡らされたテープ。そこには「1,2,3…」と数字が書かれてあった。それを一つ一つ足していく…しかしコマ大4人ではあまりにも酷いということで電卓計算のチャンピオンが登場。小手調べとして見取り算をしたが、電卓のキーを打つ手が速い!流れるように数字が現れた。しかも計算結果はぴったし正解!私も数学をしていましたが、あのような計算をできる人を尊敬します。

 コマ大に強力助っ人で正解を出せるか、と思ったところでチャンピオンが早退。仕方なく4人で計算を続ける。5時間が経過したところで「アタルチャンス」登場。さあ、答えは出せたのか。

 私が最初にひらめいたのは「45の何乗」という答え。しかしそれはあまりにも計算が大変。ということで表のようなものを作って考えた。

00010203040506070809 45
1011121314151617181955
20212965
30313975
40414985
5051ここは省略5995
606169105
707179115
808189125
90919293949596979899135

0から99までの現れる数字を足し合わせてみることを考える。まず1から9までを足すと45になる。これは手計算でも分かるはず。その次の10から19に現れる数字を足すことを考えると1の位の1から9を足して、そのあと10の位の1を10回足せば答えが出てくる。つまり(1+2+…+9)+10=55。同じように20から29、30から39…と横の列の数字の和を計算すると65、75、…と10ずつ増える。それらの合計を出すと

 45+55+65+…+125+135
=45+(10+45)+(20+45)+…+(80+45)+(90+45)
=45×10+450
=900

ここで私もひらめいた。この「900」という答えを「2×45×10^(2−1)」と考えて、2つの「2」を替えると答えがでるのでは?

で、いくつに替えるの?

時間もなかったので「9」に替えてみて「40億5千万1(最後の1は1億の1)」と答えを出した。

 東大生(木村・岡本ペア)は法則を見つけて答えを出した様子。一方マス北野は「クイズミリオネア⇒コマ大3本撮り」とハードスケジュールでお疲れのご様子。「ほんとに答えが出せるのかよ〜」と弱音を吐く場面も。そして相変わらず肉体労働のポヌさん。各組の答えは次のようになった。

コマ大チーム18億1万1万までの計算から推測。
各桁の和の平均が36になることからも確認。
マス北野・
ポヌチーム
45×10^9+…
(以下読み取れず)
マス北野は100までの和から考えたが時間切れ
ポヌさんも式を立てたが計算は間に合わず。
東大生チーム36億1各桁に1から9まで同じ数だけ現れることから計算

 さあ、コマ大の地獄の計算は報いることができたのか…

正解…36億1!コマ大不正解、もとい、東大生正解!

このあとの解説で中村先生が「アタルさんの説明で心臓が止まりそうになった」と話した。まず東大生やマス北野が考えた計算法をすると

各桁に1から9までの数が何回ずつ現れるか、調べると
  • 1から9まででは各数字は回ずつ現れる。
  • 1から99まででは各数字は1の位、10の位それぞれ10回ずつ
    現れるためあわせて20(2×10)回ずつ現れる。
  • 1から999まででは各数字は各位にそれぞれ100回ずつ 現れる
    ためあわせて300(3×100)回ずつ現れる。
これを「1から9999万9999」まで考えると1から9までの数字
が「8×1000万」回ずつ現れるため、合計は

45×(8×1000万)=36億

これに1億の1を加えて「36億1」が答えになる。
ちなみに私は上の式の「8×」の部分を「9×」にして間違えてしまった。

しかしもっと簡単に計算できる方法があった。

2つの数に現れる
数字の合計
99,999,99972
99,999,99872
2,351,00497,648,99572
99,999,99872
99,999,99972

 和が99,999,999になる数同士について現れる数字の和を考えると常に72になる。上の表は1億回足しているため現れる数字の和は72億。しかし同じ数が2回ずつ現れているため半分の36億が1から99,999,999までに現れる数字の和になる。これに1億の1を足して36億1が答えになる。

 〆さばアタルは平均の36を出したまではよかったが、それからの計算で手落ちがあった。残念ながらコマ大フィールズ賞は東大生チームに渡った。最後にタカさんが「確実に皆さんの(問題に対する)ポテンシャルがあがっている」と話していましたが、

私のポテンシャルはいつになったら上がるのでしょうか


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「31(11/20)」

 「スキーといえばショートスキー、アルペンスキー、シベリアンハスキー…」と先週に続いてすべってしまったコマ大(ごめんなさい)マス北野の表情を見るといよいよ面白くないように思える。そんなときは「お後がよろしいようで」の一言を加えるといいようです。 

問題:1から6までのトランプ24枚を使い、2人が交互に1枚ずつ取り、2人の取ったカードの合計を先に31にした方が勝ち、というゲームをする。

このゲームで先手が勝つためには始めに何を取ればよいか。

(トランプのマークを描くほどの絵心がないため色で表現。ご勘弁を)

 先々週に続いてゲームの必勝法の問題。「この手の問題は勘弁して欲しい」 と思いながらも紙に「1,2,3…」と数字を書き始めた。ひらめきで「3」が答えだろう、と思い、余裕で番組が見ていた。しかし解説の竹内先生からコメントで気持ちは揺らいだ。

今回のポイントは一つの数字を4回しか選べない、ということ。

 確かにそうなんだよな。例えば数字を選ぶ回数に制限がない場合、

3、5、2、4、3、1、6、6、

と後手(青)が選んだ数に対して7からその数を引いた数(6⇔1、5⇔2、4⇔3)を選べば勝てる。しかし今回の問題だと

3、4、3、4、3、4、3、4、3…がない?

「3」が4回使われているため、最後に「3」を選べない。仕方なく「1」か「2」を選ぶ。そうすると後手は「2」か「1」を選んで31になって後手の勝ち。

?????どうしよう

とりあえずコマ大の挑戦を見よう。

 今回の検証はフジテレビの階段31段を使い、問題のゲームを行いながら階段を上る、という嗜好を凝らした(?)内容。上るのはお宮の松。さらに間もなくコマ大のDVDの第3弾が発売されるということで、お宮の松がサンドイッチマンとなりDVDの宣伝もする。選ばれるカードにあわせて階段を上ることしばし、目立ちたがり屋のお宮の松、自分がほとんど画面に写らないことに気付く。おまけに謎のひょっとこのお面もかぶっているため、端から見ても誰か分からない。まあ、お宮の松ですから顔が見えても誰か分からないでしょう。

 その甲斐があってか、コマ大チームは必勝法を見つけた模様。DVDの宣伝も十分の様子。ちなみに私、コマ大DVDは第2弾も買っていません。
 (参考:「サンドイッチマン」とはM−1グランプリを取ったお笑いコンビではなく、前後に宣伝用のボードをかけて街を歩いていた人のこと。そのボードがサンドイッチのパンのように見えたことから「サンドイッチマン」と名付けられました。最近ではあまり見かけなくなりました。)

 さて、マス北野・ポヌ組と東大生・秒殺シスターズは大体の必勝法は分かっている模様ですが、答えを出し切れない様子。ここで竹内先生からいくつかヒントが出てきた。

しかし、答えを出すには「調べると10時間近くかかる」とのこと。これらのヒントでマス北野が「分かった…いや待て」と自信と焦りの繰り返し。ためしにコマ大と対戦したところ負けてしまう。マス北野の答えは正解か否か。一方対戦したコマ大は大きなヒントを得た模様。そして沈黙を続ける東大生…

 私もテレビを見ながらあれこれ思いをめぐらせたが答えは分からず。しかし「31を超えたら負け」というヒントから、早いうちに「1」を無くすと30や29になればこっちが有利なのではないか、というよく分からない根拠で「1」を答えにしてみた。各組の解答は次のようになった。

コマ大チームロケでは「3」
マスとの対戦で「1」
検証の結果。
マス北野・
ポヌチーム
3>=答
(つまり3以下)
和が7になる取り方を止める方法。
御託を並べたが最後はお手上げ?
東大生チーム「3」説明はなし。

 各チームとも「3」という答えが出たが、コマ大は最後に「1」に変更。さあ、答えは…

正解…1,2,5(答えは3つ??)

 ヒントで出されていた「後手が勝つ方法」を考えていく。先手3に対して後手4を選ぶ。この「先手3、後手4」が続けば最後に「先手1、後手2」または「先手2、後手1」で後手の勝ちになる(これは私が始めに考えに詰まったところです)途中で先手が他のカードを選んだ場合は次の通り。  いずれにせよ先手が「3」を選ぶと先手の負けになる。同じように先手「4」のときは後手「3」で同じく先手の負けになる。
 また先手が「6」を選んだ場合、後手は「4」を選んで和を「10」にする。これで同じようにして先手の負けになる。これらに共通するのは後手は先に「10,17,24」のいずれかにして、かつ和が「7」になる組み合わせを残すということ。

 この方法を先手が「1,2,5」のいずれかを選んだ場合に考えれば先手の勝ちが分かる…らしい。しかしこれを考えると多くの可能性を考えなければいけないようである…この問題、奥が深い。

 今回は正解を出す組はいなかったが、「3」を選ぶと先手が負けるということに気付いた大健闘コマ大チームにコマ大フィールズ賞が渡った。

 番組が終わって簡単な解説ができないが私の頭脳では限界であった。しかし、一番簡単な場合でこのゲームを考えてみた。

1から6までのトランプ枚を使い、2人が交互に1枚ずつ取り、2人の取ったカードの合計を先に10(=31−7×3)にした方が勝ち、というゲームをする。

このゲームで先手が勝つためには始めに何を取ればよいか。

 つまりそれぞれの数字は1回しか使えないとする。その場合はどのような手を打てばよいかを考える。

  • 先手が1を選ぶ。
    • 後手が2を選べば、先手が6を選ぶ(合計9)と後手はどれを選んでも10を超える。
    • 後手が3以上を選べば、先手は「9−後手の選んだ数」を選べば合計が10になる。
    つまり先手の勝ち。
  • 先手が2を選ぶ。
     このとき後手が4を選ぶと、次に先手が選べるのは1または3。先手の 選んだもののもう一方を後手が選ぶと合計が10になる。
    つまり後手の勝ち。
  • 先手が3を選ぶ。
     このとき後手が4を選ぶと、次に先手が選べるのは1または2。先手の 選んだもののもう一方を後手が選ぶと合計が10になる。
    つまり後手の勝ち。
  • 先手が4を選ぶ。
     このとき後手が3を選ぶと、次に先手が選べるのは1または2。先手の 選んだもののもう一方を後手が選ぶと合計が10になる。
    つまり後手の勝ち。
  • 先手が5を選ぶ。
     このとき後手が選べるのは1から4のいずれか。後手の選んだものに対して先手は「5−後手の選んだ数」を選べば合計が10になる。
    つまり先手の勝ち。
  • 先手が6を選ぶ。
     このとき後手が4を選んで合計が10になる。
    つまり後手の勝ち。

 この簡単な場合では先手が2を選ぶと先手の負けになってしまう。今回の問題とは違う結果。この差はどこにあるのでしょうか…ところで

今回私は正解と言えるのでしょうか?

どうも最近調子が悪い。


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「11角形(11/27)」

 今回は早速問題。

問題:一辺の長さが等しい正方形と正三角形がたくさんある。
これらをすきまなく並べて作られる最小の凸11角形を考える。
必要な正方形と正三角形の数を答えよ。

あ、この問題は…え〜〜っと…

 私は頭の中でもがき苦しんだ。その理由は後ほど。とりあえずはオープニングの戸部アナのコメント「内角の和は1620度」をヒントに私は計算を始めた。

 番組ではマス北野、東大生チームのシンキングタイムの後にコマ大の挑戦が放送されたが、ここではお先に内容を書きます。コマ大はスタジオのある建物の屋上で大きな正方形と正三角形を使って問題に挑む。思いのほかすんなりと並べていっているけど…

できた!!でも12角形

 再度並べ直したところ…

できた!!今度は10角形

しかし、ここしばらくの好調のせいかひらめきを発揮し答えを見つけた模様。

 この問題で私が最初に注目したのは「11角形の各頂点の角度」。正三角形と正方形で作ることができる角度は この4つ。しかし、60度と90度が入ると11角形は作ることは出来ない…はず。ということで120度と150度を組み合わせて11角形を作ることにした。しかし番組のように正方形と正三角形がたくさんあれば良いが、紙の上で絵を書くとどうもうまくいかない。と悩んでいるうちに終了となった。不完全燃焼である…いや燃えてもなかったか
 (頂点の角度について後で計算したところ、60度が1個入ると残りの角度は平均156度。つまり少なくても一つは150度を超える頂点が必要となるため作ることができない。90度についても同様…って、このぐらいすぐに分かって欲しいと自分の脳みそに突っ込む)

 今回は3組とも答えが揃った。


 左の12角形の一部を別のものに変えると11角形ができる。 答えは「正方形7個、正三角形13個」

 もちろん、正解も上の図の通りであった。解き方は東大生や中村先生の話したように「頂点の角度」を考えるところから分かる。

60度、90度、120度、150度の角度の頂点の角度をそれぞれa、b、c、dと置くと

 60a+90b+120c+150d=1620(内角の和を計算)
2a+3b+4c+5d=54

 a+b+c+d=11(頂点の数を計算)
この2つの式とa、b、c、dが0以上の整数になることからa=0、b=0、c=1、d=10となる。

 これ以降は12角形の1つの頂点を崩してうまく並べると11角形を作ることができる。これを応用すると10角形もできる。


 こんな10角形ができる。

 今回は全員正解だったが、理論的に考えた、という点で東大生チームにコマ大フィールズ賞が渡った。

 今回の問題は講談社・ブルーバックスの「広中杯ハイレベル中学数学に挑戦」という本からの問題とのこと。

この本、持っています。
しかも
この問題も知っていました。

 この本には広中杯全国中学生数学大会という大会の問題が掲載されています。私も読んでいくつか問題を解きましたが、今回の問題は解いていませんでした。解かなかった理由は「図を描いているうちに分からなくなるから」

もう少し私に絵の才能があれば…

そういう問題じゃないですね。


数学とクイズでくつろいで数学の部屋「コマ大数学科」に挑む「コマ大数学科」に挑む・08年11月