「コマ大数学科」に挑む・09年2月
最終更新日2009年3月8日
フジテレビで深夜に放送されている「コマ大数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は二週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。「畳(2/4)」 | ||
「靴ひも問題(2/12)」 | ||
「内角の和(2/19)」 | ||
「正三角形ピタゴラス(2/26)」 |
ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。
「畳(2/4)」
問題:上の図のような4×5の十畳分の部屋に 畳を10枚敷き詰める方法は何通りあるでしょう。 (上下、左右にひっくり返すことで変わる敷き詰め方は 別の敷き詰め方とします) |
まずはコマ大チームの検証。今回は「十畳」の部屋を探すため東京都北区「十条」に訪れた。不動産屋に行きながら十畳の部屋を探し回る。しかし意外にも十畳の部屋は見つからない…「意外に」と思ったが確かに今、和室で十畳の部屋はそうないはず。十畳の部屋が見つからず焦るコマ大。挙句の果てには「どうして『十条』なの」とよく分からない文句も言う始末。
結局、部屋は見つからず、施設を借りて検証をスタート。問題の通りに十畳分のスペースに畳を10枚並べてみる。しかし不動産屋を歩き回った40歳集団に畳を並べるという作業は重労働だった模様。しかしどうにか検証は終了。朝10時にスタートした検証は夜10時に終了した。
さて、今回の問題。中村先生が話したとおり簡単に計算できる方法はないようで、シンプルに数えていくしかない、とのこと。マス北野チーム、東大生チーム共に小さい部屋の畳の敷き詰め方から考えている模様。私もある方法を使い、数えていく。意外とすんなりと答えが出た。しかし不安である…もっとあるのか、多すぎるのか。私の計算方法は後ほど。とりあえずは終了した。 各組の答えは次のようになった。
コマ大チーム | 95通り | 検証の結果。 |
マス北野・ポヌチーム | 73通り | 小さい部屋の畳の敷き方から 数列の法則を考えた。 |
東大生チーム | 70通り | 4×5を4×2、4×3に 分けて考えた。 |
正解…95通り、コマ大チーム見事正解!
ひょっとしてしまった。私がどのように答えを導いたかお話しする前に中村先生の解説から。
まず4×1から4×5の部屋の畳の敷き方で横の線で分断されないものを
考える。
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例えば2×5の部屋の場合、次の2通りに分けられる。
(2×5の部屋の畳の敷き方)
これより2×5の部屋の畳の敷き方はフィボナッチ数列の5番目の数字、8通りあることが分かる。
(A)部屋の中央の縦線で畳が2つに分かれるとき
左右それぞれ2×5の畳の敷き方になるので全部で8×8=64通りの敷き方がある。 ちなみに、中央の線をまたぐ畳が1、3、5枚になることはない。 理由は…考えてみてください。 これらを足し合わせると95通り になる。 |
私の解き方を言われてしまった…
今回はぴったり正解を出したコマ大チームにコマ大フィールズ賞が渡った。コマ大の検証は12時間かかったが、畳を使ったのは約3時間。この3時間で95通り並べたことは凄いことだと思う。私も2連勝。なかなか調子が良い。私の時代到来か?
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「靴ひも問題(2/12)」
いよいよ受験シーズン到来。入試の話から始まったコマ大。私は大学受験は九州大学のみを受験して、他は一切受けませんでした。理由はいたって簡単面倒だから
コマ大チームが受験で大事な三つの「か」が紹介されました。「風邪を引かない」「カンニングをしない」とあと一つ「替え玉をしない」と紹介されました。この面白さがよく分からない方はたけし軍団の「なべやかん」について調べてください。
ただし左右の穴の間隔は2、各列の穴の間隔は1とする。また結び目までの長さも含める。 (図の茶色の物体は靴のつもりです。念のため) |
検証時間30分…短いよ!!
ここしばらくバスケットボールをしたり、畳を敷き詰めたり、重労働の検証が多かったのでここでゆっくり休んでください。まずこの問題を見て考えたひもの結び方がこれ。
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今回は難問と思われたこの問題。突然スタジオを飛び出すマス北野。自分で靴ひもを結んでいるのでは、と思ったら一冊の本を持って帰ってきた。マス北野が読んでいた本にこの問題そのものが載っていた、とのこと。しかし、これはれっきとしたカンニング。早速取り上げられ意気消沈のマス北野。さすがにこれは卑怯ですよ。
にぎやかなマス北野、コマ大チームと対照的にいつものように静かに問題に挑む東大生「秒殺コンビ」しかし今回は苦戦している模様。さて勝負の行方は頭脳の東大生か、努力のコマ大か、カンニングのマス北野か?答えは次の通りになった
コマ大チーム |
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東大生チーム |
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マス北野 ポヌチーム |
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正解 12+6√5…マス北野チーム正解!!
さすがの竹内先生も今回の正解には驚いた…持ってきた本を見たから分かったんだろう…と思ったが、実は正解の結び方は本には載っていなかった。今回参考にした本は「分ける・詰め込む・塗り分ける」という本。 実はこの本は私も本屋で見たことがある。元々は1999年に書かれた本でこの中に今回の最短の靴ひもの長さを求める「靴ひも問題」が書かれていた。しかし、本が書かれた後の2002年に最短の長さが見つかった、とのこと。というわけで今回は文句なし驚異のひらめきを見せたマス北野・ポヌチームにコマ大フィールズ賞が渡った。今回私が答えを導ききれなかったのは靴ひもを結ぶときに「それぞれの穴から必ず反対の列にひもを渡す」という条件があったが、これを「左右交互にひもを渡す」と思っていたため正解の結び方が見つけ切れなかった…ということにしてください。実際に靴ひもを結ぶときはひもが上、下、上、下…と上下に移動するため実際は外から見ると次のように見える。
上はコマ大チーム、マス北野チームの解答。下は東大生チーム、私の解答。 |
だから分からなかった…という理由は無理ですよね。
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「内角の和(2/19)」
最近どうもオープニングのネタでポヌさんにお株を奪われているコマ大チーム。今回も「笑う門には□来たる」の四角(□)に入る言葉を答えさせようとしたところポヌさん一言「四角」という典型的なボケをした。やっぱりお株を奪われた。それにしてもその後に答えた「痴漢」の意図は何だったのだろうか?笑って痴漢が来るなら笑ってられないよ。
問題:円周上に35個の点が並んでいます。時計回りに7個飛ばして次の点を直線で結んだとき、一番外側の内角の和を求めなさい。 |
コマ大の検証は「内角の和」ならぬ「内閣の輪」を検証しようとわざわざ国会議事堂へ向かった。この番組がいつごろ収録されたかは知らないが、いまの内閣を見ると検証して欲しいという気もする。で、問題の検証は議事堂の中ではなく、コマ大チームには似つかわしくない(らしい)自由が丘のビーズ専門店で行われた。まずTシャツに刺繍で使われる円形の枠に沿って35個の点の刺繍をつけてからビーズを問題の通り7個飛ばしで縫っていき、角度を計る。先週の靴ひも結びに続き、手先を使った作業となった。各自思い思いの形を作り上げ角度を求めた。検証時間6時間。やはりこの作業はつらかったのか?
私はいつものようにコマ大の検証を見ながらも問題を考えていた。35個の点で考えると複雑になるため、点の個数が少ないところから考えた。
点の数が5個、一つ飛ばしに線を引くとき
2つの紫の角は等しい。同じく2つの緑の角も等しくなるため、5つの内角の和は青の三角形の内角の和と等しい。つまり180度になる。 |
上と同じく、2つの紫の角と2つの緑の角は等しくなる。このため、7つの内角の和は右の図の三角形と四角形の内角の和と等しくなる。つまり540度になる。 |
7つの内角の和は右の図の5つの内角の和と等しくなる。これは始めの5個の点の場合になるため、内角の和は180度になる。 |
すぐ隣の点を結ぶ (普通のn角形) | (180×n−360)度 |
1個飛ばして点を結ぶ | (180×n−720)度 |
2個飛ばして点を結ぶ | (180×n−1080)度 |
計算を間違えました。
正解の前に各組の解答をどうぞ
コマ大チーム | 3377度 | 信頼度の低いお宮の松を除く 3人が角度を測って、その平均 |
東大生チーム | 12240度 | 問題の「一番外側の内角」だけでなく 内側の内角の和も加えた結果になった。 |
マス北野・ポヌチーム | 3420度 | 180度×35から外角の和を差し 引いた値 |
正解…3420度。マス北野チーム正解!
マス北野チームに2週連続で神が舞い降りたのか正に「閃きの天才」であった。解説は次の通り。
7つの点で一つ飛ばしで点を結んだときを考える。それぞれの内角と外角を合わせると180度(これは当たり前)となるため、180×7=1260度から外角の合計を引けば答えが出てくる。 外角を1,2,3…と順番に一つにまとめていくと始めの点(1のところ)を通り過ぎるたびに一周(360度)する。上の例では4から5へ進むときに1を通り過ぎる。このとき2周して始めの点に戻るため、外角の合計は360×2=720度。よって内角の合計は1260−720=540度。 今回の問題では点の数は35個のため、180×35=6300度から外角の合計を引けば答えが出てくる。また、7つずつ飛ばして点を結んでいるため8周して始めの点に戻る。このため外角の合計は360×8=2880度。よって内角の合計は6300−2880=3420度。 |
私の時代は終了いたしました。
さて、「閃きの天才」から「閃きの神」となった(?)マス北野。快進撃は続くのか。次週が楽しみである。数学とクイズでくつろいで<数学の部屋<「コマ大数学科」に挑む<「コマ大数学科」に挑む・09年2月
「正三角形ピタゴラス(2/26)」
オープニングで手作りチョコを持ってきた東大生木村・山田ペア。木村さんは星型の「黄金比チョコ」、山田さんは見事なトリュフチョコ…と思ったら山田さんの代名詞となったトマトをコーティングした「トマトチョコ」。味の方はテレビなので分かりませんが…ま、それにしてもコマ大の「島倉チョコ」というオチは去年の同じ時期に聞いたことがあるような気もする。
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「あいのり」を100%真似ています
本家の「あいのり」では男女がワゴンに乗って旅をする…みたいだけど、今回は男性4人。しかも問題を解かなければいけない。受けなかった「ピラミッドパワー」を披露した甲斐があったのかお宮の松がすぐに答えを見つけた。しかしスタッフから「早すぎるのでもう一つ答えを探してください」との声。それから延々と狭い車に乗ったまま、正三角形と挑むコマ大。やっとのことで2つ目の答えを見つけた。今回の問題。正三角形でなく正方形ならば有名な組み合わせる方法がある。 しかし正三角形だと…とここで問題文を見る。
あ、3辺は3,4,5なんだ
あ、2つずつに切るんだ
今週も問題文を書かないで解きはじめていた。つまりこういう問題である。
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まずは問題の条件が成り立つ全ての切り方を紹介します。 何通りあるかというと、19通りあるとのこと。それがこちらの図(回転させたり裏返した形は省きます)
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コマ大チーム | 上の図の1番、9番を見つけた |
マス北野・ポヌチーム | 上の図の1番、13番を見つけた |
東大生チーム | 上の図の1番、5番、6番を見つけた |
正三角形の紙が欲しかった
(18番の合わせ方は同じ形の2片を入れ替えるともう一通りできる…と思ったが同じ色の紙を使うとこれ一通りで済む。)入試対策だったのか?
この番組を見て大学に合格できることを願っています…と大したオチのないまま次に進みます。数学とクイズでくつろいで<数学の部屋<「コマ大数学科」に挑む<「コマ大数学科」に挑む・09年2月