数学とクイズでくつろいで数学の部屋「コマ大数学科」に挑む「コマ大数学科」に挑む・09年6月

「コマ大数学科」に挑む・09年6月

最終更新日2009年6月19日

フジテレビで深夜に放送されている「コマ大数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は二週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。

「消えた数(6/4)」
「長文読解(6/11)」
「早稲田に挑戦(6/18)」
「ビル(6/25)」

ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。


「消えた数(6/4)」

 今回は東大生チームは小橋・岡本ペアで登場。一方マス北野は「ツービート」が今年結成35周年。いわゆる「漫才ブーム」の中心にいたツービート。私もちょうどこのころに生まれました。しかしツービートをはじめB&B、ザ・ぼんちなど名前は覚えているが漫才は覚えていない。どちらかというとその後始まった「おれたちひょうきん族」のほうがよく覚えている。これは世代の差なのか、単に私の記憶力が悪いだけなのか…

問題:たろうくんは1から順に1,2,3…とある数までを黒板に書きました。
じろうくんはその中の1個の数を消してしまいました。すると残りの数の平均は590/17になりました。
じろうくんの消した数はいくつですか?

お待たせしました。

見たことあるけど解いたことのない問題

失礼しました。

解いたことあるけど解き方を覚えていない問題です。

とりあえず黒板に書いた数が小さい場合からあれこれ考えてみよう。

 「執行猶予が消えました!」と明るいオチで答えた(悲しいことに大笑いしてしまいました)バンビーノ小林率いる(?)コマ大チーム。今回は「駄菓子バー」という店で検証を行った。ここは500円で駄菓子が食べ放題、とコマ大検証には打ってつけの店。この駄菓子ベスト100から1個ずつ選びその順位を「消した数」として正解か検証を行った。
 一つずつ検証するが答えの平均値に近づく気配なし。ここでアタルチャンス!黒板に書いた数字が「1から100まで」と考えていたのが間違いではないのか、ということで数字を減らして検証を続ける。それに対して悲鳴を上げ始めたのがコマ大チームのお腹。たかが駄菓子、しかし食べ続けるとさすがに満腹になる。考えると「検証だけなら食べなきゃいいんじゃないの」と思ったが、それでも食べ続け、検証時間2時間半、どうにか答えを出した。

 私もいつものようにコマ大チームの検証を見ながら解いていったが、もう一歩のところで答えが見つからず…

残りの数の平均は

(1から「ある数」までの和−「消えた数」)/(ある数−1)

と書くことができる。問題ではこの平均は「590/17」となっているが、約分された可能性もあるため、

分子:(1から「ある数」までの和−「消えた数」)=590k
分母:(「ある数」−1)=17k

と書くことができる。このことから

「ある数」=17k+1
「消えた数」=(1から「ある数」までの和)−590k

となる。k=1,2,3… と順番に数字を入れていくと

ある数1から「ある数」までの和(1から「ある数」までの和)−590k
(=「消えた数」?)
18  1+2+…+18
=18×19/2
171
 171−590×1
−419
35  1+2+…+35
=35×36/2
630
 630−590×2
−550
52  1+2+…+51
=51×52/2
1326
 1326−590×3
−444
69  1+2+…+69
=69×70/2
2415
 2415−590×4
55
86  1+2+…+86
=86×87/2
3741
 3741−590×5
791

k=1、2、3の場合は消えた数を計算すると0より小さくなってしまう。
一方k=5の場合は消えた数「791」がある数「86」より大きくなるため条件に 合わない。よってk=4の時の「ある数=69、消えた数=55」が答えになる。

ほぼ力ずくで答えを出した。

 東大生チームは「秒殺シスターズ」に負けずとも劣らぬ速さで計算を進め、中村先生の解説が終わるか終わらないかのうちに答えをはじき出した。一方相変わらず苦戦しているマス北野。しかしどうにか答えを出すことができた。

コマ大チーム55
東大生チーム
マス北野

 全員同じ答えになりました。

正解…もちろん、55(ある数は69)

 「方程式を使っても解けないことはないが…」と中村先生の解説。でも実際はややこしい計算をしなければいけない。そこで近道としてこんな解き方が紹介された。

1からnまでの数字から一つ除いた数の平均の最大値と最小値を考える。

最大の値のときは「1」を取った場合。このとき

 2からnまでの和
=n(n+1)/2−1
=(n−1)(n+2)/2
 平均値
=((n−1)(n+2)/2)/(n−1)
(n+2)/2

一方、最小の値のときは「n」を取った場合。このとき

 1からn−1までの和
=n(n−1)/2
 平均値
=(n(n−1)/2)/(n−1)
n/2

このことから

n/2≦590/17≦(n+2)/2 ⇒⇒⇒ n=68、69

分母が17であることから、n=17k+1という形で書くことができる。これから
n=69であることが分かる。この後は計算で消えた数が求まる。

 今回は駄菓子でお腹一杯のコマ大チームも正解したが、やはり答えを速く出した東大生チームがコマ大フィールズ賞をもらった。「新秒殺シスターズ」誕生でしょうか?わたくし正直に話します。

東大生チームの答えが見えてしまいました。

でもしっかりと計算をして答えを出しましたよ…一応。


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「長文読解(6/11)」

 今回は問題の文章がとにかく長い、ということで戸部アナがつまらずに問題を読めるかという話がでた。個人的には戸部アナはしっかりとした(?)アナウンサーという感じを持っている。以前同じテレビ局のアナウンサーが「旧中山道(きゅうなかせんどう)」を「1日中山道(いちにちじゅうやまみち)」と読んだという話がある。それよりかはまだいいかな?ともかく問題。

問題:
 深い森の奥に妖精の村がありました。妖精はみな、赤色青色の帽子をかぶっています。しかし、村に何人住んでいるか、赤と青の帽子が何人いるか、自分の帽子が何色か無関心に暮らしていました。そのうえ他人の帽子の色には触れてはならない掟があったのです。
 しかし、自分の帽子の色が分かるときが来ました。百年に一度、青い帽子をかぶった妖精しか参加ができない祭の開催です。誰も自分の帽子の色を知らないので、知らないうちは祭に参加できます。しかし、もし自分が赤い帽子だと分かったら最後、翌日からの参加はできないのです。
 初日は妖精全員が参加しました。集まった妖精は全部で400人でした。みんな密かに赤い帽子、青い帽子が何人いるか数えてみました。でも掟のため話題にできません。妖精たちは自分の推理で自分の帽子の色を判断しなければならないのです。実はこの祭の初日には青い帽子の妖精が200人赤い帽子の妖精が200人参加していました。もちろん妖精たちは自分以外の帽子の内訳しか分かっていません。
 では、赤い帽子の妖精が祭からいなくなるまで何日間かかるでしょうか?

とにかく文章が長い。しかも

なんだ、この掟は?
なんだ、この祭は?

と思わず突っ込みたくなる。

 今回のコマ大の検証。検証の前に問題が理解できない、というわけでゲストの方に読んでもらう事にした。

声優「恒松あゆみ」さん…あまりのセクシーボイスのため集中できず。
物まねタレント「ホリ」さん…金八先生などの物まねで問題を朗読したがコマ大チームがはしゃぎすぎたため、最後はテリー伊藤になって怒って退室。
声優「黒田崇矢」さん…深い眠りに導かれたが、どうにか理解できた模様。

以上で検証は終了…

は?これだけ?

とりあえず問題は理解できたため後はスタジオで答えを考えていく。

 シンプルな問題が多いこの番組には珍しい長文の問題。問題文の森の奥や祭や必要ない箇所を省いて次のようにまとめてみます。

問題をまとめたもの:
 400人の妖精がいます。彼らは赤色青色の帽子をかぶっています。

 しかし彼らは自分がどちらの色の帽子をかぶっているかは分かりません。 また、他人の帽子の色は知ることができますが、それを他の妖精に話すことはできません。

 この400人がある日一つの場所に集まりました。彼らは自分以外の全員の帽子の色を知ることができます。ここで

「もし自分の帽子の色が赤色であることが分かったら、その次の日には来ないでください。分からなければ次の日にも来て下さい。」

というルールを決めました。実は400人のうち赤い帽子の妖精は200人青い帽子の妖精は200人いました。さて赤い帽子の妖精が全員来なくなるのは何日目でしょう?

 これでよく理解いただけたら幸いです。解説の竹内先生からポイントが一つ出された。

赤色の帽子、青色の帽子の妖精は必ず一人以上いることは
妖精たちは知っている。

ということ。このポイントで3組は解決の糸口を見つけたのでしょうか…あ、忘れていました。

今回も私はすぐに分かりました。

ただ「赤い帽子の妖精が祭からいなくなるまで何日間」とは「自分が赤い帽子であるのに気付くまでの日数」という意味か「赤い帽子の妖精が祭からいなくなるのは祭が始まって何日目」という意味かよくわからなかった。

え〜〜い!両方とも書いちゃえ!

私の答え:
200日目に赤の帽子の妖精が全員帽子の色に気付く
201日目に全員青の帽子の妖精だけが祭に参加。

 各組の答えは次の通りになった。

コマ大チーム246日間「赤」坂と「青」山を通るのは
246号線…という理由から?
東大生チーム201日間赤い帽子の人数が少ない
場合から考えた。
マス北野400日間 「赤い帽子の人数×2」の日数が
かかると予想して

 今回はバラバラの解答に…果たして正解は…

正解…201日間、東大生チーム正解!

 竹内先生の解説は東大生の解説と全く同じであった(ちなみに私も同じ)ここでは青の帽子の妖精から見た考え方も含めて解説を

それぞれの妖精が見た他の妖精の帽子の色の数を考える。

他の妖精の帽子が全員青のとき


妖精から見たところ

「赤の帽子の妖精が一人はいる」ということはその一人は自分であることが分かる。
⇒⇒⇒この妖精は1日目に自分の帽子が赤であることが分かり
   2日目には来ない。


他の妖精の帽子が一人が赤、残り全員青のとき


妖精から見たところ

もし自分の帽子が青ならば、あの赤の帽子の妖精から見たほかの妖精の帽子の色は「全員青(一つ上の図)」のはず。ということは上の考え方からこの妖精は2日目は来ないはず。

 2日目に赤の帽子の妖精が来ない
⇒⇒⇒自分の帽子の色が青であることが分かる。
 2日目に赤の帽子の妖精が来る。
⇒⇒⇒自分の帽子の色が赤であることが分かる。
⇒⇒⇒この妖精は2日目に自分の帽子が赤であることが分かり
   3日目には来ない
(この妖精の見た赤の帽子の妖精も同じ考え方から3日目には来ない)


他の妖精の帽子が2人が赤、残り全員青のとき


妖精から見たところ

もし自分の帽子が青ならば、あの赤の帽子の2人の妖精から見たほかの妖精の帽子の色は「一人が赤、残り全員青(一つ上の図)」のはず。ということは上の考え方からこの妖精は3日目は来ないはず。

 3日目に赤の帽子の妖精が来ない
⇒⇒⇒自分の帽子の色が青であることが分かる。
 3日目に赤の帽子の妖精が来る。
⇒⇒⇒自分の帽子の色が赤であることが分かる。
⇒⇒⇒この妖精は3日目に自分の帽子が赤であることが分かり
   4日目には来ない
(この妖精の見た赤の帽子の妖精も2人とも同じ考え方から4日目には来ない)


この考え方を続けると


他の妖精の帽子がN人が赤、残り全員青のとき
もし自分の帽子が青ならば、あの赤の帽子のN人の妖精から見たほかの妖精の帽子の色は「(N−1)人が赤、残り全員青」のはず。ということはこれまでの考え方からこの妖精は(N+1)日目は来ないはず。

 (N+1)日目に赤の帽子の妖精が来ない
⇒⇒⇒自分の帽子の色が青であることが分かる。
 (N+1)日目に赤の帽子の妖精が来る。
⇒⇒⇒自分の帽子の色が赤であることが分かる。
⇒⇒⇒この妖精は(N+1)日目に自分の帽子が赤であること
   が分かり(N+2)日目には来ない
(この妖精の見た赤の帽子の妖精も全員同じ考え方から(N+2)日目には来ない)


ということが分かる。今回の問題では赤の帽子の妖精から見た他の妖精の帽子の色は 「199人が赤、残り200人青」となるため、上の考え方から199+2=201日目に赤の帽子の妖精は全員来なくなる。

 今回の問題、実は「200人が青の帽子」という情報はあまり関係がなく、赤の帽子の妖精が200人、青の帽子の妖精が1人以上いれば何人であっても赤の帽子の妖精は 201日目にはいなくなるわけです。
 ちなみにポイントに挙げた「赤、青の帽子の妖精が一人以上いる」という条件がないと、たった一人だけ赤の帽子の妖精がいても「全員青の帽子」という状況もあるため、自分が赤の帽子であることに気付かず、祭に参加し続けることになります。

 今回は文句なしで東大生チームにコマ大フィールズ賞が渡った。それにしても

なんだこの理屈っぽい妖精たちは?

そんな妖精たちの暮らす村のお話でした。


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「早稲田に挑戦(6/18)」

 コマ大はついに東京六大学に挑戦状??実際に入学試験に出された問題を出題。今回は早稲田大学の入試問題から。問題はこちら

問題:約数の個数が28個ある最小の自然数nを求めなさい。

なー〜−んだ、簡単な問題じゃないか

と私はちょちょいのちょい(これは死語かな?)と解いてしまった。

今回は解けるまでの速さで競っていただきます。

「えっ!そうなの」…時間は計っていなかったが頭の中での検算を含め答えを出すまでに2分はかからなかったはず。

 コマ大チームはダンカン部長が他局のテレビドラマの監督をしているということで今回(と、あと2回)はスタジオ出演はお休み(検証では出演)早稲田の問題なら早稲田!というわけでコマ大チームは早稲田大学に向かった。学生にお願いして問題を解いてもらった。早くも正解を出したが、今回は速さで勝負。もっと早く解ける人はいないかと探し求めたところたどり着いたのは「バンザイ同盟」お祝い事などで盛大にバンザイで演出をするというサークル。

大学もこんなサークルよく認めているな

その中の一人に問題を出題した。周りでバンザイの連呼の中。見事に問題を解き、さらに時間も短縮された。時間は2分59秒。マス北野、東大生は問題ももちろんこの時間にも挑まなければいけない。

 バスケットで早稲田と対戦するとこてんぱんに負けてしまうバスケ部所属の東大生伊藤さん。しかし頭脳じゃ負けない、といわんばかりに問題は特につまるところもなく解いてしまった。しかし間違いに気が付き再度計算をやり直す。一方大学時代、早稲田は「田舎くさい」イメージを持っていたマス北野、こちらもちょっと悩んだがどうにか解き終えた模様。2組とも6分30秒ほどかかったがわずかの差で東大生が早かった。

コマ大チーム960
東大生チーム
マス北野

今回もすべての組の答えが一致した。私も答えは「960」…本当ですよ!!

正解…960、全員正解!

では解説。まずは自然数の約数の個数の求め方です。

自然数を素因数分解する。例えば90を素因数分解すると

90=2×3^2×5(=2^1×3^2×5^1)

 90の約数は90つまり「2×3^2×5」を割り切ることができるため各約数は

2^x×3^y×5^z

という形をしている。割り算をすると

 90/(2^x×3^y×5^z)
=(2^1×3^2×5^1)/(2^x×3^y×5^z)
=2^(1−x)×3^(2−y)×5^(1−z)

となる。

約数「2^x×3^y×5^z」と割った答え「2^(1−x)×3^(2−y)×5^(1−z)」はともに自然数でなければいけないため

0≦x,0≦y,0≦z
0≦1−x,0≦2−y,0≦1−z

これより「0≦x≦1,0≦y≦2,0≦z≦1」 となるため90の約数の数は

 (xの2通り)×(yの3通り)×(zの2通り)
=2×3×2=12個

この「1,2,1」は90を素因数分解したときのそれぞれ2,3,5のべきの値。

一般に、自然数を素因数分解して

P^a×Q^b×R^c×…(P,Q,Rは素数)

という形のとき、この自然数の約数の個数は

(a+1)(b+1)(c+1)…

となります。

これをふまえて今回の問題を解いてみます。

問題は「約数の個数が28個」の自然数を求めるため、

(a+1)(b+1)(c+1)…=28

となるa、b、c…を求めます。a、b、c…は1以上の数のため上の積の括弧の数は2以上でなければいけません。そうすると括弧の数は多くても2×2×7=28の3個までになります。

左辺の積が括弧1個だけのとき「a=27」となります。様々な可能性がありますが、元の自然数が小さくなるのは

2^27=134217728

のとき。

左辺の積が括弧2個のとき「a=1、b=13」「a=6、c=3」…など様々な可能性がありますが、この中で元の自然数が小さくなるのは

2^6×3^3=1728

のとき。

左辺の積が括弧3個のときは「a=6、b=1、c=1」となる。同様に様々な可能性から元の自然数が小さくなるものを求めると

2^6×3^1×5^1=960

のとき。 この値が全体の中で最小の自然数となる。実際に約数を調べると

1248163264
3612244896192
510204080160320
153060120240480960

と28個あることが確かめられる。

 今回は苦戦はしたもののわずかの差で速く答えを出した東大生チームにコマ大フィールズ賞が渡った。この「大学の入試問題」シリーズは続けるのでしょうか

もう少し骨のある問題が欲しいな…


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「ビル(6/25)」

 今回はさっそく問題から

問題:ある区画に25個のビルが5行5列の正方形状に並んで建っています。 右の図は真上から見たビルを表しています。

1.ビルは1〜5階建てのいずれか。
2.同じ行、同じ列でビルの階数は全て異なる。
3.矢印の数字はその方向から見えるビルの個数。

以上の条件を満たすとき、中央のマス目のビルは何階でしょう?

ビルの並びと数字の関係:

左から「3階、2階、5階、4階、1階」のビルが並んでいるとき

この列の左から見ると3階と5階の2つのビルが見える
(間の2階のビルは見えない)
反対に右から見ると1階、4階と5階の3つのビルが見える。

弱っちゃうよな…

こんな簡単な問題出されちゃ…

と思いながら早々と数字を入れ始めた。

 先週に続きダンカン部長はテレビドラマの監督兼弁当配りのためスタジオはお休み。検証のみの出演だった。「ビル」の問題なら「ビール」???というわけで???ビールの缶をテーブルの上に問題の条件を満たすように積み上げていく。途中で積み上げたビールが倒れたりしたが、意外や意外の秒殺か…と思ったところで間違いを発見。
 仕方なく一から積み上げ直すことに…秒殺の夢はまたの機会、というわけで3時間かけて答えを導いた。

 コマ大の検証を見ながらも私は問題の数字を入れていき、答えを導いた。答えの中央のマス目のビルは「2階」さあ、後はゆっくり見ようかな…と思ったところでふと考えた。

どうやって解いたっけ…

必死に数字を入れていったから解くまで経緯を忘れてしまった。解くまでの経緯は竹内先生の解説を見ながら思い出していこう…

 東大生のプチ情報は「最近スカウトされた話」オフィス北野の人から「コマ大に出演しませんか」とスカウトされた小橋さん。一方振り返った途端にスカウトが断ってしまった岡本さん。嬉しいような少々腹が立つようなお話が二つありました。

 解答は次の通りになりました。

コマ大チーム2階検証の結果
東大生チーム2階5階のビルの位置から決めていった
マス北野「に」階??
(1に線を書き加えた)
東大生と同じく5階のビルの
位置は分かったがその後で
分からなくなった

やはりマス北野は一人では厳しいのであろうか。果たして正解は

正解…2階、コマ大、東大生チーム正解

 残念ながらマス北野の努力は報われなかった。正解が1階だったらマス北野、どうしたんでしょうか。

 では解説です。


 まず5階のビルの位置を決める。例えば矢印の数字が「4」のとき、5階のビルは必ず矢印の位置から4番目より向こうになければいけない。ということは問題の3つの矢印の「4」というヒントから青のマス目に5階のビルがある可能性がある。
 しかし「同じ列に同じ階のビルがない」という条件から、×印のマス目に5階のビルはない。このことから右2列の5階のビルの場所がわかる(左側の青のマス目はまだ)
 また左から2列目の上の矢印に「3」下の矢印に「2」の条件とすでに入った5階のビルから黄色のマスに「5」が入り、残りの5階のビルの位置も分かる。


 同じように4階のビルについても上から2列目の矢印から黄色の2マス、上から4列目の矢印から青色の2マス、一番右の列の矢印からオレンジ色の2マスのうち1つに4階のビルが入る。
 「同じ列に同じ階のビルがない」という条件から右の図のように4階のビルの位置が分かり、残り2つの4階のビルの場所も分かる。

 (左の図から)一番右の列で3階のビルが入るところを考えると×印のところは入れられないため、黄色の所に3階のビルが入る。そのあと矢印の数字に合わせるビルの並びを考えると青の二ヶ所のビルの階数が分かり、そのことから紫の二ヶ所のビルの階数も分かる。
 あとは「同じ列に同じ階のビルがない」という条件を使うと右の図のところまで分かる。

 右から2列目の3階のビルが入る場所を考えると、上から3番目の列にすでに3階のビルが入っているため3番目はダメ。また上の矢印の数字が「3」であることから一番上もダメ。ということで上から2番目の場所に3階のビルが入る。
あとは「同じ列に同じ階のビルがない」という条件を使い「つつつーーっ(?)」とと解けます。
 これで中央のビルが「2階」であることが分かります。

 今回はコマ大も時間をかけて答えを出しましたが、やはり早さと理論で東大生チームにコマ大フィールズ賞が渡った。ここしばらくコマ大フィールズ賞から遠ざかったマス北野。正解を出しても速さで負けることもしばしば。数学の神様はいつになったら孤独なマス北野に降りてくるのでしょうか。