数学とクイズでくつろいで数学の部屋「コマ大数学科」に挑む「コマ大数学科」に挑む・10年4月

「コマ大数学科」に挑む・10年4月

最終更新日2010年5月18日

フジテレビで深夜に放送されている「コマ大数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は二週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。

「ベルヌーイ数 (4/21)」
「プラトン立体 (4/28)」

ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。


「ベルヌーイ数 (4/21)」

 コマ大は5年目に突入。セットがマイナーチェンジ。オープニングのBGMも変わった。放送時間も月曜日の深夜にお引越…

福岡はお引越してないぞ!

東大生チームも学年が一つ上がった。大学院の修士課程を修了した木村さんは博士課程に進学。

問題:一辺の長さ1の正三角形を底面とする高さ1の正三角柱がある。それを隙間なく並べて高さ1の正三角柱の台を作る。
 図のように台を10段積み上げたとき、台全体の体積を求めなさい。

今回は早々と解けるかもと、私は着々と計算を始めた…

 5年目に突入しても変わらず体当たりで答えを出していくコマ大チーム。今回は初めて番組を見る方のために紹介VTRもかねて検証を行った。黒の背景に白の文字で「肉体派頭脳集団」と書かれた映像を見た瞬間

「プロフェッショナル」を真似したな

と分かった。見事に真似た構成であったが、検証は紙で三角柱を作り10段の台を作り上げる、といういたって基本的なもの。12時間以上と久しぶりの長丁場の検証となったが、答えは出たのかどうか?

 私はコマ大の検証を見ながら、着々と計算を続けていた。まずは一つの台の体積を求める。

最初この問題を見たとき、10段は上から1個、2個、3個 … となると勘違いをしていた。よく見ると1個、3個、5個 … と奇数個の並びであった。あとは計算違いに気をつけて答えを出した。

計算式の分からないところは数学の教科書をご覧ください。今回はマス・ポヌペアも東大生チームも早々と計算が終了した。コマ大チームは三角柱の個数は出たが、肝心の三角柱の体積が分からなかった。定規を使って計測して、一応答えは出した模様。解答は以下の通りになりました。

コマ大チーム 585.2立方センチ 検証と計測の結果
マス・ポヌペア 332.5√3立方センチ 各段の三角柱の個数が
奇数の2乗となることから計算
東大生チーム 665√3/2立方センチ マス・ポヌペアと同じく
各段の体積を計算

マス・ポヌペア、東大生チームは書き方は異なるが、値は同じ。コマ大チームの解答は残り2組の値とはわずかに異なる。

正解…665√3/2立方cm、マス・ポヌペア、東大生チーム正解!

解説は私の上の計算でOK。解説では正三角形の面積の求め方として「ヘロンの公式」を使うことも話していた。

今回のテーマ「ベルヌーイ数」は1からnまでの「k乗の和」の式の「nのk乗」の係数との関連があるが、元々は関数 x / e^x - 1 のテイラー展開の係数から作られる数である…

って、正直私もよく分かりません。

実は、私も「ベルヌーイ数」という名前は知っていましたが、どのような数かは知りませんでした。話を戻して、今回のコマ大フィールズ賞は大盤振舞(?)でマス・ポヌペア、東大生チームの両チームに渡った。


「プラトン立体(4/28)」

 今回のテーマはプラトン立体。問題は正十二面体の問題である。困ったな…

正十二面体、書きにくい

ともかく問題を先に

問題:図のような正十二面体がある。点Aを一つの頂点とする立方体ができるように他の頂点を結ぶとき、立方体の各辺を正十二面体の展開図に書きなさい。

順番が相前後するが、月曜日に放送時間が変わったということで東大生チーム小橋さんと岡本さんが自己紹介をした。私は岡本さんが文学部の人であることを初めて知った。一方コマ大チームは、バンビーノ小林が漢字検定準1級に合格。ということで東大生2人に漢字の問題を出題した。

問題:次の熟語の読みを答えなさい。

図騰柱 →→→ トーテムポール

西米  →→→ タピオカ

答えはドラッグしてください

文学部の岡本さんは答えられなかった。が…

あんな問題、出ませんよ…多分

 そんなコマ大チームが検証のために向かったのは、なぜかパワーストーンのお店。その店にあったのは今回のテーマ「プラトン立体」の形をした5種類のパワーストーン。さらにコマ大チームの各自の悩みを解消させるためのパワーストーンを(飽くまで)お借りして、検証を始めた。

 検証のためにとりあえず針金を使って正12面体を作るコマ大。お借りしたパワーストーンのお陰かいつになく作業がはかどるコマ大。3時間かかって高さ1m20cm(目測)の正12面体を作り上げた。その後頂点を結び正方形を作り上げて各面を写真に撮り展開図を作り上げた。

 今回も私は早々と答えを出した…というか、知ってた。着々と答えを求めるマス・ポヌペアと東大生チーム。と、展開図の紙を切り始めたのはマス北野。やや小さい正12面体を悪戦苦闘の末、作り上げ答えを出した模様であった。

コマ大チーム

マス・ポヌペア
東大生チーム

 コマ大チームとマス・ポヌペアは同じ解答になった。一方東大生チームだけは違った答え。しかし、理論は正しいようである。

今回は…全員正解!

 上の2つの図は展開図にすると違う図になるが、実際に正12面体では同じ立方体を形成しているため二つの解答も正解である。図を見て分かるとおり、立方体を形成する12本の辺はすべて正12面体の各面の対角線になる。これらがいずれも正方形になることも証明できる。

 この証明を聞きながら「4つの辺の長さが等しいならばそれだけで菱形であることが分かるのでは(つまり1番目の平行の証明は要らないのでは?)」と思った。しかし、この時点では4つの辺が同一平面上にある、とは限らないのである。今回は三者三様の試行錯誤はあったものの、頭で考えきって答えを出した東大生チームにコマ大フィールズ賞が渡った。

 今回のこの問題、赤塚不二夫が書いた「ニャロメのおもしろ数学教室」の中にこの内容が書かれてあった。かなり前の本で、正12面体から立方体が作られるという話にはさすがに驚いた記憶がある。そんな私、今回余裕がありましたので、


こんな絵を書いてしまいました。

このような私ですが、本年度もコマ大に挑戦し続けたいと思います。


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