数学とクイズでくつろいで数学の部屋「コマ大数学科」に挑む「コマ大数学科」に挑む・10年9月

「コマ大数学科」に挑む・10年9月

最終更新日2010年10月21日

フジテレビで深夜に放送されている「コマ大数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は二週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。

「和算 Part 4(9/1)」
「京都大学に挑戦(9/8)」
「英語で数学 Part 3(9/15)」
「対称点(9/22)」
「和と積(9/29)」

ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。


「和算 Part 4(9/1)」

 コマ大ではすっかりお馴染み(?)になった「和算」。どんな問題が出るのでしょうか?

半径Rの円Oに弦ADを取り、円Oの円周上に点A,B,N,C,Dを取る。NはADの中点。弦ADの中点Mに対してMB,MCによってこの円弧を3等分し、それぞれの部分に半径rの円を作る。

 AD=10、MN=4となるときのrを求めなさい。

今回は円が沢山出てくる問題である。いかにも和算!?という問題である。

 コマ大チームはフジテレビのそばにある神社で正解がでることを祈願。さっそくその「しめ縄」を使って検証を行った。地面に問題の大きい円と直線を引き、3つに分かれた各部分に内接するような円を作る半径を「しめ縄」で計る。 今日のオープニングはお宮の松のマンションの話。マンションのローンが終わるときには71歳になる、ということだが…特に活躍もなく、答えを出すことができた模様である。

 今回の問題は竹内先生も話したように難問である。私もあれこれ考えたが元の大きい円の半径を求めたところで手が止まった。

ここまでは考えた…

…どう考えても違うよな

テレビでは竹内先生から「直角三角形を作る」「相似を使う」などのヒントが出されたが、それでも答えへ導く気配はなかった。各組の解答は以下の通り

コマ大チーム1.35検証の結果
東大生チーム1.5 くらい?相似などを使って計算したが
答えは出なかった。
マス・ポヌペア1.? 正三角形を使って計算したが
最後は目分量

 はっきりと答えを出した(?)コマ大チームに対してあいまいな答えの残り2組。やはり難問だったようです。

正解…10/7 (約 1.429) 全員不正解!

全員が不正解だったが各自が「答えが一番近い」と言い争いが起こった。情けない…

 さて、どのようにして答えを出すのでしょうか。

まず、大きい円の半径を求める。
2つの直角三角形の相似を証明する。
三角形 O1PM の辺の長さを求める。
三角形 O2QM の辺の長さを求める。
辺の比から r を求める。

長い解説だった…

 詳しく調べるとこの答えの半径は AB と MN の「調和平均」であることが分かる。そのためほかに簡単に答えを出せる方法があるかもしれない、とのこと。このことについては、いつもお世話になっています「
ガスコン研究所」に詳しいことが書かれていますので、こちらを参考にしてください。

私は上の解説で疲れました。

 どのチームの答えが一番近いか、という話が出たが、やはり今回も「コマ大フィールズ賞なし」という結果になってしまった。「3本撮りの3問目には難しいよ」とマス北野はボソッとつぶやいた。


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「京都大学に挑戦(9/7)」

 おなじみの「国立大学に挑戦」これまで北大、名大、九大と問題が出されましたが、マス・ポヌペア、東大生チームともに 全敗である(このシリーズでは正解を出しても OB より早く答えを出さないと勝ったことにならない)今回は京都大学の入試問題。そろそろ早く答えを出していただきたい。

平面上にどの3点も正三角形を作らない相異なる4点がある。
これらを結ぶ6本の線分のうち、3本の長さが1であり、他の3本の長さは a であるという。 a の値を求めよ。

 番組ではオープニングの問題紹介はナレーションがなく画面のみで、後で改めて紹介する形式をとった。これにより、オープニングを見ないようにして マス・ポヌペア、東大生チームと同じタイミングで問題を見ることができる。

でも私はオープニングの問題を見た。

2組に合わせて問題文を書いて解いていくと、おそらく時間が少し足りないと思っていたからである。

 コマ大チームはいつものように京大OBを探すことにした。フジテレビが行っている「お台場合衆国」を尻目に、 炎天下歩いていると「ビラがパズルになっています」という声が聞こえてきた。受け取ったビラにはパズルが書かれてあり、 そこに「京都大学」の文字が…このパズルの作者は京都大学大学院の東田さんでパズルを研究している、とのこと。偶然のような必然で OBを見つけた。そこで問題を見せて解いてもらったところ、見事に正解を出すことができた。解答までの時間は…後ほど。

 私はコマ大チームの検証を見ながら着々と解いていった。今回は答えが出そう…コマ大チームの検証が終わってマス・ポヌペアと 東大生チームが問題を解き始めるところで答えが出た…

あっ、そういうことか

答えと解答で書いた図を見ながらあることに気が付いた。

 マス・ポヌペアと東大生チームにも問題が出された。このシリーズでは解答を出しながら解答までの時間で惜しくも 負けている。今回は京大OB東田さんは炎天下で解いていったので悪条件だったかも知れない。それゆえ早く答えを出す 可能性も高い…と御託を並べる間もなくマスが図を描いてあることに気が付いた。そして不敵な笑み。 一方東大生チームは秒殺シスターズの2人。こちらも「秒殺」で答えが出せるか、と思ったら最後の最後で止まって しまった。さあ、正解は出せたのか?

コマ大チーム(1+√5)/2OB東田さんの解答
マス・ポヌペア(1+√5)/2正5角形の一部であることから
計算
東大生チーム2 cos 36°正5角形の一部であることは
分かったが…

正解は「(1+√5)/2」東大生チームの解答も正しいが、きちんと値を出さなければいけないため残念ながら不正解と なった。では解説を。

長さ1の線分(黒)と長さaの線分(赤)の関係は以下の3通り考えられる。

 その1:長さ1の線分が三角形を作っているとき。このとき長さ1の線分が正三角形を なすため、条件に反する。
 その2:長さ1の線分が同じ1点を共有しているとき。このとき長さaの線分が正三角形を なすため、条件に反する。
 その3:長さ1の線分がひとつながりになっているとき。このとき長さaの線分もひと つながりになっているため、条件を満たしている。

4つの点をA,B,C,Dとおき、長さ1の線分がAB,BC,CDであるとする。
 このときAC=aとなる。この3点A,B,Cに対してBD=a、CD=1となる点Dの 位置は図の2通りある。左の図の位置ではA,B,C,Dは平行四辺形をなすため、 対角線の一方は2辺のいずれよりも長くなければいけない。よって左の図の位置に点Dはない。
 よって点Dの位置は右の図の位置になる。

 この後、三角形の相似を使ったり、正5角形の一部であることを証明するなどして 答えを出すことができるが、ここでは私がゴリゴリ計算した解答を紹介します。

「正5角形ができればこっちのもの」と話したのはマス北野。正解までの時間はどのくらいだったのでしょうか?

京大OB東田さん:9分52秒   マス北野:6分6秒

 驚異の6分台を出したマス北野。やっとで国立大OBに勝つことができ、コマ大フィールズ賞もゲットできた。ちなみに私 の正解までの時間は約8分とマスには一歩、いや二歩、三歩及びませんでした。脱帽…


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「英語で数学 Part 3(9/15)」

 英文の数学の問題を解く「英語で数学」シリーズ。今回はヒヤリングで問題を解くこととなった。音声のみで、もちろん問題文は写されていません。オープニングで流された英文のうち私が聞き取れたのは以下の通り(いち早く問題を見たい方はこちら、日本語の問題文を見たい方はこちらへどうぞ)

 ... angular ... ABC ... AB equals 10 meters, AC equals 7 meters, AE equals 3 meters ...
 What is the probabi... ... ...

全体の3割程度しか聞き取れなかった。「angular」とか「AB equals ...」が聞こえたので図形の問題であるのは分かった。 ただ最後の「probabi...」はおそらく「probability (確率)」のことだと思うが、図形で確率??何を求めればいいのだろうか?

 英語にはある程度強いマス北野、そして東大生チーム。一方英語も数学も苦手なのはコマ大チーム。しかし、今回マス・ポヌペア、 東大生チームに問題文を出題するのはコマ大チーム代表〆サバアタル。超短期間の英会話レッスンとその後の練習によって問題文を 正しい発音で読めるまでになった。一方ほかのコマ大チームが呼び寄せたのはキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソン…の 物まねをしているマイコーりょう。〆サバアタルによる出題の前にマイコーりょうによる出題がされた。この時点では私は以下の程度まで 聞き取ることができた。

 ... rectangular room, ABCD ... wall socket ... AB equals 10 meters, AD equals 7 meters, AE equals 3 meters and DE equal four----!!! meters. ...
 What is the probability ... 5 meter extensional ...

何しろマイケルの物まねをしながらの出題なので「うるさいよ!」と心の中で突っ込みながら真剣に聞いていた。とりあえず 「rectangle (長方形)」の部屋で「wall socket (電気のコンセント)」があることは分かった。「four----!!! meters」以降は ほとんど聞き取れなかったが「probability」と「5 meters」は分かった。何かの範囲となる確率を求めるみたい。まだわからない。

 マイコーの出題に「わかるわけね〜だろ!」と突っ込むマス北野。ここからが本番。〆サバアタルがきちんと問題文を読む。 この時点で私は問題の内容をほぼ把握した。

You are in a rectangular room (ABCD) with a wall socket located at point E.
AB = 10 m, AD = 7 m, AE = 3 m, and DE = 4m,
A tiny electrical device is placed somewhere in the room.
What is the probability that a 5-meter extension cord will reach the device?

いかにも日本人!のような発音で問題文を読んだ〆サバアタル。竹内先生からもお褒めの言葉を受けた。私は(一応)3回も聞いたので一気に答えを導くことができた。しかし、マス・ポヌペアと東大生チームはとりあえず図を書いてはいるが、まだわからない箇所がいくつかある模様。もう一回〆サバアタルが問題を読み終えたとき、図を描き計算を始めたのは東大生チーム。右利きの木村さんと左利きの山田さんの連係プレー(?)で答えが出て大喜び。一方マス・ポヌペアは図もかけていない模様。ポヌさんが「こんな図かもしれない」と一言つぶやくと、どうにか図が描けた。しかし、時すでにおそし、答えまでは出なかった。解答は以下の通りとなった。

マス・ポヌペアAbout (25 π + 35)/(6 × 70) 図を正しく描くことができなかった
東大生チーム6/35 + 5/56 π範囲を三角形と扇形に分けて計算した。

苦戦したマス北野。「About」も書き間違えるほどパニックだった様子。

正解…6/35 + 5/56 π 東大生チーム正解!

見事に正解であった。解説の前に今回の問題の日本語訳をご紹介します。

あなたは長方形 ABCD の形をした部屋にいます。その部屋の壁にはコンセントがあります。 コンセントがある地点を E とします。
AB = 10 m, AB = 7 m, AE = 3 m, and DE = 4m であることが分かっています。
 部屋には小さな電化製品が置かれています(小さいため電化製品は点とみなしてよい)
 この時 5m の延長コードを使ってコンセントから電化製品までつなぐことができる 確率はいくつになるでしょう?

問題の意味は分かったと思います。ではどのようにして確率を求めればよいのでしょうか?

マスは問題文の「device(装置)」を「devide(分割)」と思い込んでいたため、間違えた図を書いてしまった。 今回のコマ大フィールズ賞はもちろん東大生チーム。実は東大生チームのコマ大フィールズ賞は7月の「数検に挑戦」以来1か月半ぶりである。この木村・山田コンビは前回「あっ!」というミスで正解を逃しただけに今回は嬉しかったのではないでしょうか?


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「対称点(9/22)」

 対称点といえば池袋のラーメン屋…それは「大正亭」やんか!という戸部アナのノリツッコミから始まり、ラーメン屋の話が 盛り上がったコマ大のオープニング。マス北野は福岡生まれのラーメン屋「一風堂」が好きとのこと。福岡にいるので知ってはいるがあんな高いところのラーメン屋には行ったことがない。

問題:図のように互いに接する半径1mの2つの円AとBがある。
円A上に点P、円B上に点Qがあり、点Qに関する点Pの対称点をRとする。 点Pと点Qがそれぞれ自由に円周上を動くとき点Rの通過する領域の面積を求めなさい。

 好きな麺類は「冷麺、担担麺、ツタンカーメン」のコマ大チーム。今回の検証はおなじみのスタジオ屋上の広場で行われた。シンプルに円周の2点を自由にとり対称点Rをとりながら面積を求める方法。そこで今回登場したのは無法松、(バンビーノ小林改め)ガンビーノ小林2人の息子である。この2人にも検証に参加することに…円周上の2点は息子2人が竹馬に乗って移動する。しかし、ここで思わぬことが?この2人竹馬に乗ったことがない!…ということで急遽「親子竹馬教室(?)」が始まった。

 それぞれの親子が竹馬の練習をする。そしてそれを見守る母親。そんな小芝居を見せながら1時間後、子供たちはどうにか竹馬に乗れるようになり、やっとで検証開始。しかし竹馬に乗ってある程度まっすぐ進めるが、円に沿って回ることは難しかった。それぞれが落ちた地点をP,Qとして点Rに印をつけていく。全員が疲れ果てたときにアタルチャンス!?上から写した画面を見て面積を求める方法を見つけた。ここからはお父さんたちコマ大チームの仕事。どうにか答えを出した。まさに「全員野球」ならぬ「全員検証」であった。

 ここしばらく図形問題が続いているが先週は東大生チーム、先々週はマス・ポヌペアがコマ大フィールズ賞をとっている。マスは相変わらず作図をしながら領域を探している。一方東大生チームはひたすら計算。√の中に長い計算式が入っている。2組ともある程度の領域は分かっているようである。
 さてさて、私は東大生チームと同じように計算式を使って答えを出そうとした。しかしいくつか点を打っていくと半径1の円が連なっていることに気が付いた。そこでひらめきました。考えた図と計算式を使って答えを導くことができた。今回は自信あり!

コマ大チーム21.616
平方メートル
領域内の三角形の面積
から計算。
マス・ポヌペア35π/4半径3の円から半径1/2の円を
とったものが領域と考えた
東大生チーム9 π半径3の円が領域と考えた。

 マス・ポヌペアも東大生チームも半径3の円に注目はしたが面積はわずかに違う。はたして正解は出たのか?

正解…8 π、全員不正解、やったー!!私は正解!!

一人でガッツポーズの私。実はマスが話した通り、半径3の円の中で一部が領域に入りません。ではどのような領域なのでしょうか。解説です。

上の図のように x 軸, y 軸をとり、座標を決める。このとき円Aは中心が (-4, 0), 円Bは中心が (-2, 0) で 半径が1であるため、円を表す式は

A:(x+4)^2 + y^2 = 1, B:(x+2)^2 + y^2 = 1

となる。これらの円周上の点P,Qは

P:(-4 + cos p, sin p), Q:(-2 + cos q, sin q)

と表すことができる。点Rは点Qに関する点Pの対称点であるため、点Qは線分PRの中点になる。つまり以下の式が成り立つ。

Qの x 座標=(Pの x 座標+Rの x 座標)/2 
  ⇒⇒ Rの x 座標=2×(Qの x 座標)−Pの x 座標

したがって点Rの x 座標は

2 ( -2 + cos q ) - ( -4 + cos p ) = 2 cos q - cos p

同じく点Rの y 座標は

2 ( -2 + sin q ) - ( -4 + sin p ) = 2 sin q - sin p

点Rの座標は (2 cos q - cos p, 2 sin q - sin p) となる。q を固定して p を動かすと点Rは中心が (2 cos q, 2 sin q ) で半径が1の円を描く。この円の中心の座標は中心が原点で半径が2の円の円周上を 動くため、点Rは以下の図の領域を動く。

 この領域は半径3の円のうち中央の半径1の円の範囲を取り除いたものになるため、領域の面積は 3^2 π-1^2 π = 8 πである。

番組では中村先生が合同や相似を使った説明をした。私も思いついたかもしれないが思いつくまでは時間はかかったと思う。 上の説明でなぜあの位置に座標の原点を置いたか、ひらめいたときに「この位置に 原点を置くと計算が簡単になる」と考えたためです。

計算は簡単にすることが大事です

 今回も全員不正解であった。コマ大フィールズ賞はマス北野が近い解説をしたが中村先生の「子供に甘いので」の一言で コマ大チームが大喜び。久しぶりのコマ大チームのコマ大フィールズ賞であった。


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「和と積(9/29)」

 今回はさっそく問題。

問題: 足しても掛けても同じ数になる。5つの正の整数とその数を答えなさい。

a+b+c+d+e=a×b×c×d×e

ん〜〜シンプル〜〜〜

こんなシンプルな問題が今まで出題されなかったことが意外に思える。たとえば2個の正の整数ならば「2+2=2×2」がある。 3個の整数ならば「1+2+3=1×2×3」というものもある。5個になると…答えは1通りなのかな?

 確定申告で堂々と「たけし軍団」と書く(?)コマ大チーム。今回は公園で検証を行う。シーソーの模型を使い、シーソーの両端に5個の数字を書き入れる。両方の和と積が等しければ釣り合うが等しくなければ片方に傾く。傾く先にはお宮の松&アル北郷がいて、スペシャルサンクス(要は罰ゲーム)が落ちてくる。まずは熱湯をかけられたお宮の松。その次には熱湯入りのポットが「ゴン」と落ちてきた。その後4人で入れ替わりシーソーの餌食になる。粉やイカスミ、果てはカメラマンの滴る汗を浴びせられる。そんなこんなで2時間、どうにか答えを見つけることができた。まだ猛暑が続く9月の検証でした。

 私はイカスミにまみれるダンカン部長を見ながら問題を考えていた。答えが一通りかわからないまま、とりあえず「a=b=c=1」のときから考えようとした。テレビではマス北野が「同じ数字が入ってもいいのですか?」という質問をした。中村先生の「はい」という解答で自信満々のマス北野。質問の時点で答えが出ていた模様。一方東大生チームも答えを出していた。私もやっとで答えが出た。

a=b=c=1であるとき

1+1+1+d+e=d+e+3、1×1×1×d×e=de

この2つの式の値が等しいとき、

de=d+e+3 ⇒⇒ de−d−e=3
              ⇒⇒ (d−1)(e−1)=4

d−1、e−1はともに整数であるため、積が4になる組合せは以下の通り。

d−1=1、e−1=4 ⇒⇒ d=2、e=5
d−1=2、e−1=2 ⇒⇒ d=3、e=3
d−1=4、e−1=1 ⇒⇒ d=5、e=2

1番目と3番目の組み合わせはdとeを入れ替えると同じものになるため、 この計算では

1+1+1+2+5=1×1×1×2×5=10
1+1+1+3+3=1×1×1×3×3=9

の2組の答えが出てくる。

もう1組あるのだろうか?と悩んでいると、テレビから「もう1組できました」という声が。私は新たな1組を見つけることなく 時間が来てしまった。解答は以下の通り。

コマ大チーム1,1,1,2,5検証の結果
マス・ポヌペア1,1,1,2,5 和、積:10
1,1,1,3,3 和、積:9
1,1,2,2,2 和、積:8
小さい組合せから順番に計算
東大生チーム1,1,1,2,5 和、積:10
1,1,1,3,3 和、積:9
1,1,2,2,2 和、積:8
2,3個数字を入れて
残りを方程式で計算

計算したらわかると思いますが、全員条件を満たす組み合わせを見つけることができました。 3組とも解答を見つけることはできたが、これらですべてであるか(他の組み合わせがないか)ということは分からなかった。 以下の通りに進めていくと3通りの答えしかないことが分かります。

5つの正の整数a,b,c,d,eは小さい順に並んでいる(a≦b≦c≦d≦e)とします。このとき

a×b×c×d×e=a+b+c+d+e≦5e

となるため、両端の式をeで割ると

a×b×c×d≦5

という条件が出てくる。

 b≧2であるときa×b×c×d≧1×2×2×2=8≧5となるため、上の条件を満たさない。よって a=b=1でなければならない。
 同じくc≧3であるときa×b×c×d≧1×1×3×3=9≧5となり、上の条件を満たさないため、 c≦2でなければならない。

(a,b,c)=(1,1,2)のとき

a×b×c×d=2d≦5 ⇒⇒ d≦2.5

d≧c=2よりd=2と決まる。これより

a×b×c×d×e=4e
a+b+c+d+e=e+6

上の2式が等しい値を持つときe=2となる。これで条件を満たす1つの組1,1,2,2,2が求まる。

(a,b,c)=(1,1,1)のときは上の私が行った計算と同じです。つまり

(d−1)(eー1)=4

から(d,e)=(2,5)、(3,3)となり、条件を満たす2つの組1,1,1,2,51,1,1,3,3 が求まる。

実は私「1,1,c,c,c」という組み合わせについて計算をしていましたが、どうやら計算間違いをして「c=2」という解答が出てきませんでした。何とも情けない。

 今回は久しぶりのひらめきが冴えたマスだったが、わずかに早く答えを出し理論で攻めた東大生チームにコマ大フィールズ賞が渡った。放送はちょっとお休みがあって、次回は東大生総出演で何やら特別企画のようである。

放送、あるんだろうか?

昨年の年末スペシャルも春のスペシャルも放送がなかった福岡。とりあえずコマ大が続くからまだいいんだけど…


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