数学とクイズでくつろいで数学の部屋「コマ大数学科」に挑む「コマ大数学科」に挑む・11年5月

「コマ大数学科」に挑む・11年5月

最終更新日2011年7月1日

フジテレビで深夜に放送されている「コマ大数学科」の問題に解く様子をご紹介します。数学をやってきたので簡単に解ける…と思ったものの…その奮闘振りをお楽しみに。なお、福岡での放送は二週間遅い模様です。そこら辺はご勘弁を。

「除法 (5/4)」
「福井大学に挑戦 (5/18)」

ご意見がありましたらtfujisaki2006@yahoo.co.jpまでお願いします。


「除法(5/4)」

 今回は法政大学の過去の入試問題をちょこっと変えた問題。

問題:
 5桁の数字が表示される電光掲示板があり、それぞれの桁には1〜7の どれかの数字が同じ確率で表示されます。
 表示される5桁の数字が4で割り切れる確率を求めなさい。

 コマ大の検証はシンプルに1〜7の数字をランダムに出していく。しかし、趣向を変えて7択のアンケートを5人に出題し、その解答を5桁の数字として検証を進めた。好きな味噌汁の具から北野武監督の映画まで様々な質問を出題。どうにか答えが出た模様。

 東大生チーム、マス・ポヌペア共に計算方法が分かっていたようで早々と答えを書いてしまった。時間まで木村さんが撮った心霊?写真の話で盛り上がった。

コマ大チーム11/50100問の質問で
22問が4で割り切れた。
マス・ポヌペア11/49下2桁が4で割り切れるか
調べた。
東大生チーム11/49 下2桁が4で割り切れるか
調べた。

正解…11/49 マス・ポヌペア、東大生チーム正解!

コマ大チームの解答が非常に近かったのには驚いた。残り2チームの解説の通り、下2桁について調べればよい。

 100=4×25であるため、100の倍数は常に4の倍数。 そのため3桁以上の整数について、下2桁の整数が4の倍数であればその整数は 4の倍数である。

例:
28=4×7は4の倍数であるため、128、228、328、428、…… はすべて4の倍数。

このことから1〜7で作られる2桁の4の倍数の個数を求めれば5桁の4の倍数も 求めることができる。1〜7で作られる2桁の4の倍数は

12、16、24、32、36、44、
52、56、64、72、76

の11個。5桁の整数の上3桁は自由に数字を入れることができるため、 5桁の4の倍数の個数は7×7×7×11個。1〜7で作られる5桁の整数の 個数は7×7×7×7×7個であるため、5桁の4で割り切れる確率は

 7×7×7×11/7×7×7×7×7
=11/7×7
11/49

 今回はスピード勝負となったが、タッチの差で早く答えを書いたマス・ポヌペアにコマ大フィールズ賞が渡った。今回は私も早々と答えを導きました。おかげで悠々と番組を見ることができました。


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「福井大学に挑戦(5/18)」

 前回、留学でお休みだった東大生チーム伊藤さんが帰ってきた。今回は意外や意外、国立大学で就職率が最も高い福井大学の入試問題を出題。

問題:
 1辺の長さが1の正三角形が敷き詰められた平面がある。頂点Aから出発して 三角形の辺上を1秒間に1動くとすると10以下で到達できる頂点の総数は 頂点Aを含めていくつあるか?

 コマ大チームはまずは福井を知るために福井県のアンテナショップに向かった。しっかりと(?)福井の勉強をしたところで、いつものスタジオ屋上にやってきて、正三角形の敷き詰められた平面の上を、問題の通り10以下で動けるところを探して花飾りを置いていった。作業が終わり上から見ると大きな花が咲いたような図柄が完成した。
 今回は東大生チーム、マス・ポヌペア揃って秒殺!

やっぱり

私も落ち着いて、落ち着いて秒殺でした。テレビではホームシックにかかった伊藤さん、寝込んだ時に集中して勉強ができた衛藤さんの話で盛り上がった。しかし、事件(?)はここから始まった。各組の解答は以下の通り

コマ大チーム332個花飾りを数えた結果
マス・ポヌペア330個点A以外の点を数えて
1個を加えた
東大生チーム331個 6個の正三角形状の点の数
を数えて計算した。

何と全員が違った答え。しかも僅差!数え間違えたのはどのチームか?

正解…331個 東大生チーム正解!

コマ大チームもマスも途中で数え間違いがあった。ここでは東大生チームの計算方法と別の方法による計算方法をご紹介します。

東大生チームの解答:
 例えば3秒以内に到達できる点は右の図の点である。
 これを図のようにグループに分ける。そうすると点A以外は 6個の同じ大きさの正三角形の形に分けられる。この正三角形は 一辺に3個の点があるため、点Aを含めた点の総数は

6 × (3 × 4 / 2) + 1 = 37 個

 この計算を10秒以内について同様に考えると点の総数は

6 × (10 × 11 / 2) + 1 = 331

となる。
別の解き方:
 同じ図を右のように6つの正三角形に分ける。三角形の 大きさは以下の通り

一辺に2個の点…1個、 一辺に3個の点…4個
一辺に4個の点…1個

以上から点の総数は

(2 × 3 / 2) + 4 × (3 × 4 / 2) + (4 × 5 / 2)
= 37 個

 この計算を10秒以内について同様に考えると点の総数は

(9 × 10 / 2) + 4 × (10 × 11 / 2)
           + (11 × 12 / 2) = 331

となる。

コマ大フィールズ賞はもちろん東大生チームに渡った。


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